美浜町議会議員 河本 猛(こうもと たけし)

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zoom RSS 美浜町議会一般質問、河本猛(2016年9月)

<<   作成日時 : 2016/11/04 14:43   >>

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1、広域避難計画の実行性の確認について(原子力防災訓練) 2、原発と諸課題について質問しました。

1、広域避難計画の実行性の確認について

河本

 日本共産党の河本猛です。

 8月27、28日の両日、高浜大飯原発の過酷事故を想定した原子力防災訓練が行われましたので、広域避難計画の実効性の確認について伺ってまいります。
 県内では、過去最大規模となる訓練ですが、27日の訓練では、国や県など、約150の機関、約9,000人が参加したと言われています。福井、滋賀、京都、兵庫の4府県が絡む訓練も初めてということですが、福井、京都の屋内避難訓練も含めて住民の参加は約7,150人に上ります。そのうち、福井県の約240人が兵庫県に避難しています。
 また、30キロ圏内の大飯、小浜市、若狭町の住民も越前市や鯖江市の避難所に避難しています。27日の高浜原発事故を想定した訓練では、美浜町がスクリーニング会場になっていました。
 27日の高浜原発事故を想定した訓練では、約460人が美浜町のスクリーニング会場に訪れたと言われていますが、バスや乗用車の台数、規模はどれくらだったんでしょうか。


町長

 今回、27日と28日に議員御指摘のとおり高浜発電所、それから大飯発電所で事故が発生した、地震による事故が発生したという想定のもとに訓練を行いました。
 私は総体的に有意義であったというふうに思っておりますが、河本議員の具体的な御質問、それぞれ通告をいただいております。担当課長のほうからお答え申し上げたいなというふうに思います。


エネルギー政策課長

 車の台数、避難者の規模ということでございます。
 車につきましては、自家用車、福祉車両、バスを含めまして、約40台、それから避難者については、約430人ということで聞いてございます。
以上です。


河本

 約430人の参加でバス、乗用車などが40台だったということですが、このスクリーニング会場での美浜町の職員の対応というのはあったんでしょうか。


エネルギー政策課長

 このスクリーニングでございますけれども、原則的に県が体制を整えるということになってございます。要請があれば、町の職員も協力するということもあるかもわかりませんが、今回少なくとも町の職員は出てございません。
 私は見学はさせていただきましたけれども、今回の27日高浜の発電所を想定した訓練には町の職員は参加してございません。


河本

 私も見学していたんですけれど、バスをスクリーニングする駐車場と乗用車をスクリーニングする駐車場が別々に分かれていまして、入り口を間違える車両もありました。
 現実にはバスで避難するよりも自家用車での避難が増えますが、土地カンもないところで、道を間違えたりとか、入り口を間違えると、渋滞やトラブル、事故のもとになります。
 スクリーニング場所の誘導にも多くの人員が必要になると思いますが、先ほど、県の要請があれば職員も対応するということなんですが、人員不足は免れないと思うんですけど、町としてはどう考えていますか。


エネルギー政策課長

 今回の訓練には、今議員が申されたとおり、入り口を間違えるというような方も確かにいらっしゃいました。交通整理、そういったところが重要になってくるのかなというふうに思ってございますけれども、当然警察、そういったところによるそういった交通整理とかが行われるというふうには考えてございます。


河本

 県の想定自体が形骸化していて、人員が不足になるという可能性を考慮したような訓練にはなっていなかったと思います。町長の本会議の挨拶にもありましたけれども、高浜町の音海地区とは内浦・青郷地区の在宅用支援者を美浜町の保健福祉センターはあとぴあで受け入れを行ったということですが、挨拶の中では要支援者など6名を受け入れたと言われていました。
 私が見たところ、要支援者の模擬避難者は3名だったと思うんですけれども、要支援者6名はいたんでしょうか。


エネルギー政策課長

 その訓練につきましては、要支援者は3名、要配慮者は3名、それにつき添われました方が3名ということで、6名がはあとぴあのほうへ避難をされました。
以上です。


河本

 その介護職員も含めて、6名だったということなんですけれども、「はあとぴあ」で対応した町の職員というのは何名だったんですか。


エネルギー政策課長

 今回の訓練では、町の職員3名でございます。


河本

 3名の対応ということで、さまざまな場所や交通誘導も含めて、実際に事故が起これば、人員不足、また混乱も避けられないと思います。

 高浜原発の4キロの南側で有料老人ホーム「であいの郷」を営む方は、原子力防災計画と広域避難訓練を絵に描いた餅だと痛感したと言っています。
 午前8時3分に入所者の避難を開始してくださいという連絡が高浜町の保健福祉課から入りますが、訓練では避難したものとみなし、実際に逃げる必要はなくて、午前9時ごろに報告をして終わりだったといいます。

 「であいの郷」では、車に乗せるだけでもどのくらいの時間がかかるのか、実際にやってみようということで、自主訓練を行いました。

 「であいの郷」は60代から90代の14人が暮らしておりまして、自力歩行ができる人は3人だけということです。多くの方が認知症を抱えていて、指示もなかなか伝わらずに、車に乗せる順番も決めていましたが、先に外に出てしまう人もいて、車4台に分乗させるだけでも30分かかったといいます。

 実際の避難では、毛布や食料なども積まないといけませんし、スタッフも入所者もパニックの中、想定どおりには絶対いかないだろうとも言っています。

 県の試算では、5キロ圏内から割り当てられた避難所に行くのに、最大7時間30分かかり、高齢者を長時間狭い車内の中に座らせていてもいいのかというような課題も出されています。

 避難先では、職員が引き続き入所者のケアをするというのが前提となっていますけれども、職員も被災者になることもあります。幼い子供も抱えている人もいて、考えれば考えるほど、県の計画の想定の甘さが目につきます。

 「であいの郷」では、僕らは命を預かっている。計画を立てるにも訓練を検証するのにも、現場の意見をしっかり聞いてほしいという声が上がっています。


 県は実効性を確認するための訓練だと言っていますが、老人ホームの訓練内容が電話連絡だけというのは形骸化し過ぎだとしか言いようがありません。

 美浜町は被災者を受け入れる側にも、被災者として避難する側にもなるわけですからね、こんな形骸した訓練などやっても、実践では役に立たず、意味がない
としか言えません。

 28日にも大飯原発事故を想定した訓練が行われまして、大飯原発から30キロ圏内の美浜町においても、大野市への広域避難訓練を行いました。

 私も原子力災害対策本部の立ち上げから、避難先の大野市の富田公民館まで訓練の様子を見てまいりました。

 確認ですけれども、西郷地区の住民が77名参加しまして、南条の勤労体育センターでスクリーニングを受けて、大野市の富田公民館まで避難したということで間違いないでしょうか。


エネルギー政策課長

 はい。77名、富田公民館、間違いございません。


河本

 そこで、幾つかの課題も出てくるわけですけれども、学校においては、児童を確実に保護者に引き渡せるかどうかというのが課題となります。保護者への引き渡しなどの訓練も実際に行ったのかどうか伺います。


エネルギー政策課長

 今回の訓練では、5組の親子にそういう引き渡し訓練に参加をいただいてございます。


河本

 あと、病院とか福祉施設も特別老人ホームの「やはず苑」が訓練に参加して、大野市の福井県済生会、清和園まで避難したということですけれども、この模擬避難者というのは一般の方でしょうか。それとも町の職員がやったんでしょうか。


エネルギー政策課長

 今回の訓練では、2名の方を搬送してございますけれども、1人は施設職員、1人は町の職員でございます。
以上です。


河本

 住民の避難には、バスと自家用車が想定されていましたけれども、自家用車というのは、全て公用車を使用したんでしょうか。


エネルギー政策課長

 はい、今回の訓練では自家用車の想定は全て公用車を使わさせていただきました。


河本

 その自家用車を想定した公用車を使用したんですけれども、その運転も全て町の職員だったんでしょうか。


エネルギー政策課長

 はい、今回の訓練につきましては、町の職員が一般住民ということで自家用車で避難をさせております。
以上です。


河本

 病院や福祉施設も同じなんですけれども、車の移動に際しても公用車や町の職員の運転だけでは、現実と乖離していて、住民にとって生きる経験とか訓練の成果を得るのは難しいんですよ。

 病院や福祉施設でもマイカー移動でも、それぞれに実際にはどういう課題が生じるのか、問題が生じるのかというのを、住民が参加して、検証する必要があると思うんですけれども、町としてもそう思いませんか。


エネルギー政策課長

 今回、大野市のほうへ初めて避難をいたしました。また、自家用車の想定もそうでございます。
 今回につきましては、訓練中の事故とかあるいは住民への負担とかそういうようなことを考えまして、公用車を使わせていただいてございます。

 議員申されるように、今後そういった一般住民、あるいは自家用車というようなことも検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 よろしくお願いいたします。


河本

 検討をするということなので、県にも、これじゃあ訓練しても意識を高められないと言ってほしいと思います。

 今回の訓練を見ていても、避難さえできればよいというような感じを受けました。こういう訓練では、訓練がセレモニー化していて、全く意味がないと思えてなりません。

 当日は、雨も降っていまして、足もとが悪い中の訓練でしたけれども、全ての車両、訓練参加者が何らかのトラブルもなく、全員が大野市の避難場所まで着くことができたのか。


エネルギー政策課長

 特に問題なく、約2時間前後で着いてございます。
 スクリーニングを含めまして、約2時間前後で大野市のほうまで着いてございます。特に事故等の異常はございませんでした。


河本

 事故等もなく、比較的スムーズに大野市まで行かれたということなんですけれども、27日にも美浜町で行われたスクリーニングを見ていましても、県の職員が約70人で作業をする中、汚染が確認されたと想定した車両は乗用車とバスの各3台だけだったと思います。

 放射性物質の有無を確認できるゲートをくぐるわけですけれども、車に汚染があれば、代表者がおりて、線量を測定して、基準を超えていれば、全員を対象に検査を実施しますけれども、ほとんどの方が詳細なスクリーニングを受けずに通過していました。

 汚染状態の想定が非常に甘くて、除染作業もしないことから、作業には時間がかかりませんでしたけれども、実際には個人の詳細な汚染状況を確認しなければいけませんし、放射性物質の拡散を30キロ圏内にとめるという役割も果たさなければいけないんです。

 今回の訓練は、汚染状態の想定が甘過ぎて、30キロ圏内の放射性物質をとめるような訓練にはなっていないんですね。

 28日の南条勤労体育センターでもほとんどの方が汚染はないという想定で詳細なスクリーニングを受けないで、簡単に作業も終わっていたんですけれども、それも含めて2時間弱で着いたということで、美浜町の住民が広域避難先に訓練を開始してから大野市に到着するまでの時間というのがスムーズにいき過ぎている。

 今回の訓練は実効性の確認というより、早く迅速に避難できたという実績づくりに主眼を置いていたように思います。

 実際に事故が起こったら、バスによる避難ではなくて、ほとんどがマイカーでの避難になります。「土地カンもなくて、道にふなれで、1人でマイカーを運転して、無事に避難所までたどり着けるのかわからない」とか、「地震や災害、事故渋滞などで道路がふさがった場合は、どうするのか」、また「現実的にはスムーズに避難できるとは思えない」というような不安の声が住民からも挙がっております。

 また、広域避難は空間線量が500マイクロシーベルトまで上昇してから開始されると聞いているんですが、おおい町で空間線量が500マイクロシーベルトまでの上昇したことが確認された時点で、30キロ圏内の自治体も避難が開始できるのか。美浜町に広域避難指示が出されたという状況を伺いたい。


エネルギー政策課長

 今回の訓練の想定といたしましては、高浜、おおい町でも500マイクロシーベルトを超える値が検知されたという想定はしてございません。

 PAZであれば、放射性物質が放出されるまでに避難をするということでございますし、今回の訓練、美浜町では20マイクロシーベルトを超えたというような想定で訓練を実施してございます。


河本

 そういうことは緊急事態宣言から数日経過していることを想定していると思うんですけれども、500マイクロシーベルトを超えなくても、実際に避難できるということなんですか。


エネルギー政策課長

 昨年、こういった原子力防災のしおりというものを各戸に配布をさせていただいてございます。
 ここにも明確に記載をさせていただいてございますけれども、今議員がおっしゃった500マイクロシーベルトという値が検出された場合、それはいわゆる30キロ圏という想定でございますけれども、そういった場合には、数時間のうちに避難する区域を特定し、避難をいただくことになります。
 また、20マイクロシーベルトを超えたというような値を検出した場合には、1日以内にどういった区域を一時移転をするかについて特定をして、1週間のうちに一時移転をいただくというような、そういうルールになってございます。

 以上でございます。


河本

 そのルールが聞いていてもよくわからないし、住民もよくわからない方が多いと思うんです。事故があったときに、混乱する中、避難指示とか命令系統がしっかり確保できるのかというのも心配になるわけですけれども、今回の訓練で作業に当たった県職員などを見ていますと、放射線防護の装備を装着したものと仮定して、通常の服装で作業していました。広域避難が必要な放射線量まで数値が上昇したという想定で訓練を行っているわけですからね、「バスの運転手とか県自治体の職員の装備は放射線防護の装備を実際に装着するべきだ」という意見も出されていました。

 実効性を確認する訓練であれば、実際に防護服などの装備を装着すれば、実態の検証にもなりますし、訓練の緊張感も増すと思うんです。

 今後、防護服などの装備を装着して訓練することも検討すべきだと思うんですが、町の考えを伺います。


エネルギー政策課長

 今回の訓練は、時期が時期ということで、熱中症とか健康を配慮してということで、着用はしてございません。
 しかし、一時集合施設、美浜では西小学校では、例えば職員であったりとか、あるいは子供、そういったところに今おっしゃられたような防護セットを身につけて、こういったものだというような展示といいますか、そんなことはしてございます。

 このセットを1回使いますと、使い捨てになってございます。タイベックの白い紙のようなスーツでございますけれども、あるいは靴のカバーとか、あるいはマスクとか、そういったものがあります。そういったものについては、セットとして保管、保存はしてございますけれども、必要に応じてそういったことも検討していきたいと思ってございますので、よろしくお願いいたします。


河本

 事故が起こるタイミングというのは、夏の暑い時期もあるでしょうし、冬の大雪のときでも起こる可能性はあるわけで、過酷な状況を想定した訓練というのが必要になりますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
 今回の原子力防災訓練で、原子力複合災害の想定も組み込まれたということを言われていますけれども、どのような想定で訓練を行ったのでしょうか。

 熊本のような連続地震によって、一時避難施設が使用できなという事態も想定されたのかどうか伺います。


エネルギー政策課長

 今回の訓練、美浜であればそのような複合的な災害が起こったという想定はしてございません。一時集合施設が災害というような想定もございません。

 ただ、大飯や高浜の訓練といたしましては、船は荒天で使用できなかったということもありますけれども、道路が土砂崩れ等で閉鎖されたというようなことで、それを取り除く訓練なんかもやったというふうに聞いてございますし、一部ヘリコプター、そういったものも今回の訓練で取り入れてございますので、道路が寸断といいますか通行できなくなったというようなことも想定しながら、訓練が行われているというふうに考えてございます。美浜町ではそういう想定はしてございません。


河本

 今後、美浜原発を想定した訓練があれば、そこでそういう訓練もできるような状況をつくっていかないといけないと思うんですけれども、熊本のような一時避難所が被災して使えなくなるという状況も想定していかなければいけない。そういう過酷な状況も想定した訓練をしていくということを県に求めてください。

 実際に、広域避難が必要な放射線量まで上昇するような原発の過酷事故が発生すれば、美浜町に帰れる保障というのはありません。

 私は住民の方から「原発の避難計画とは、ふるさとを捨てる訓練である」と言われました。原発に反対している立場でありますけれども、川内原発とか伊方原発の再稼働が続いている状況でありまして、高浜原発は原子炉の緊急停止や大津地裁の仮処分決定で停止したものの、老朽原発の運転延長審査まで着々と進んでいる現状に恥ずかしくていたたまれないに気持ちになりました。

 「原発の避難計画とは、ふるさとを捨てる訓練である」と、こういう住民の言葉を聞いて、町長はどのように思われますか。


町長

 過酷事故が発生したということで、今回美浜町も参加をさせていただきました。今、議員おっしゃったように、3号機、再稼働に向けていろいろ動いておりますが、その再稼働が見えてきたときには、今議員おっしゃったように今回の訓練をさらに改良して、改善点は改善して訓練をやっていく必要があるというふうに思っております。
 また一方で、この過酷事故なんですが、福島で起こった事故を想定して訓練を行っております。一方では、議員も出ていただいておりましたけれども、役場の正庁で対策本部を打ちました。我々は外に散って、いろいろ内容検討状況を見たわけでございますが、職場に残った職員には関西電力の職員もおられましたので、こういうところが故障をして、事故が起こるというような説明も議員も見られたと思います。
 しかし、福島以降、こういうところを強化しましたという話もきちっとしてほしいというお願いをしまして、我々としては議員も何度も聞いていただいておりますので、福島以後の対応をいうのは、津波対策から地震の基準地震度のアップによるいろいろな対応がなされております。また、全原の幾重にも対する対応ができておりますので、そういうことを踏まえて、こういう福島のような事故は、小さい事故はあるかもしれませんが、放射能が大量に放出されるというような事故は起こさせないということで国、県、企業者、我々も議会とともに動いてるというふうに思っております。
 また、防災訓練の中で、ふるさとを捨てる練習ということをある住民がおっしゃったということでございます。私は、万が一の事故を想定して住民の安全と健康を守るための訓練である考えております。
 したがって、住民の皆さん方には大野のほう、過去には大飯もやりましたけれども、とにかく安全に避難をしていただくというのが一番大きな目的であろうというふうに考えております。
 ただ、ふるさとを捨てるという認識、これは我々自身も議会の皆さんと国に行くときには、福島の救済を国に第一にお願いをしております。
 また、私も全原協の役員として被災地の首長、あるいは区長さんらとも話をしておりますが、被災地では帰るための懸命の努力をされておるます。それは除染作業であり、発電所の水が流れないような対策をとる状況であり、今全国あちこちに散らばっておりますけれども、町民を一本化してまとめるべく、懸命な努力をされております。
 決して、多くの被災地の方はふるさとを捨てるという思いを持っておられないというふうに聞いております。行政もそういう方向で動いております。
 そういうことからしますと、私は防災訓練はふるさとを捨てる練習やということは、そういう一生懸命努力をされておる皆さん方からしますと大変失礼で、また、その努力に水を差すような言葉になるんではないか。私は控えてほしいなというふうに考えております。
 我々も支援をしていきたいというふうに思っておりますので、できるだけ、一日も早くお帰りになっていただけるよう頑張ってくださいという思いで接しておりますし、そういうことを念頭にいろいろな対策を進めていきたいなというふうに考えております。



河本

 福島の被災地でもふるさとを捨てたくないんですよ、ああいう原発事故を体験したり、見たりして、原発の脅威を実感しました。実際にふるさとを失って、避難している人もいるし、帰りたいけれども帰れないというたくさんの人を生み出して、いまだに復興できていないという状況があります。
 そういう思いから、こういう言葉を発する住民、また考えている方もおられるということを町長にわかってもらいたい。
 ひとたび原発事故が起これば、その被害というのは美浜町だけの問題にはとどまりません。広範囲の人々の生活、故郷を奪うことになるんですよ。


 今後、美浜原発を想定した大規模な訓練も必要になるでしょうけれども、そういうことを体験していけば、美浜町民は被害者でもありながら、加害者としての責任を背負わされるということにもなります。町行政とか、関西電力もそのような責任を町民に背負わせていいのかということが今問われていると思うんです。

 「どこに向かう日本の原子力政策」というNHKの番組が8月26日に放送されましたけれども、そこで番組の視聴者に対して、現在運転停止している原子力発電所の再稼働に賛成か反対かというアンケートを行った結果、反対が67.3%、賛成が25.4%という結果になりました。
 原発の再稼働は、一自治体の同意で決定するべきではありませんし、町長の同意責任が住民に帰することがあってはならないと思います。
 先ほども住民の声として、ふるさとを捨てる練習と言いましたけれども、そう言われている原子力防災訓練が現実の避難にならないうちに、老朽原発である美浜原発は廃炉にするべきだ
と私は考えています。

 この辺は町長とは全く見解が違うわけですけれども、原子力防災訓練について、行政側として今後も実効性を高めるための強化を図っていくということは県も自治体も言われているわけですけれども、今回の訓練で課題や強化を図るべき点というのは明らかになったんでしょうか。


町長

 今回の訓練では、訓練終了後、私は美浜町の本部長として大野の避難所、あるいはスクリーニング等も見学しながら、大野の避難所へ参りました。
 そして、その後、県庁内で藤田副知事、その他県の幹部の皆さん方と合同の会議を行いまして、これは記者会見も兼ねて行ったわけでございます。その中で、副知事とも今後それぞれ、いろいろな場所に職員を派遣しておりましたので、そういうものをトータル的に今議員おっしゃったようなことも多くあるというふうに思います。そういうものを集めて、しっかり検証をして、それを次回の次の防災訓練に生かすべく防災要綱の改訂を行っていく必要があると。今の防災要綱を100%完備されておるということではないと思いますので、いろいろな改正は必要になってくるかなというふうに考えておりまして、今はまだその検証というのをされておりませんので、またされましたら要綱の改訂ということで、お示しをしたいなというふうに思っております。


河本

 検証されましたら、いち早く報告していただきたいと思います。

 私は原子力防災計画や訓練が必要なくなるような環境、原発事故への不安や危険リスクがない環境にすることが急務だと考えております。


2、原発と諸課題について

河本

 次に、原発と諸課題について質問をしていきます。

 原発が稼働して40年以上、美浜町は産業構造の変化で流動的な労働人口がふえまして、一次産業の衰退とともに、定住人口が減少しております。

 昭和25年には、1万5,196人であった人口も、本年8月1日の時点で町の人口は9,916人となっており、人口減少が加速している状況にあります。

 人口減少の要因として、産業構造の変化が挙げられるんけれども、昭和25年、昭和40年、現在の1次産業で働いていた産業別人口の比率を伺います。


企画政策課長

 産業別人口のことにつきましては、私のほうからお答えさせていただきたいと思います。

 平成27年10月に国勢調査を実施いたしました。この産業、職業分類別構成に関する結果につきましては、現在国のほうで集計中のため、平成29年4月に公表予定ということになっております。
 そのことから、産業別の人口比率につきましては、平成22年10月に実施いたしました国勢調査の数字とさせていただきたいと思います。

 まず、人口の推移でございますが、国勢調査のほうでは先ほど議員申されました昭和25年では、1万5,196人、昭和40年では、1万3,358人、平成27年、この人口の数値につきましては速報別で出ておりますので、その数値につきましては9,919人ということになっております。

 また、御質問の産業構造別の1次産業についてでございますが、昭和25年では5,479人で70.28%、40年で3,640人、51.02%、平成22年では465人で8.53%というふうになっております。

 2次産業では、同じく25年では、841人で10.79%、昭和40年では1,412人、19.79%、平成22年では1,247人22.88%。

 3次産業でございますが、3次産業では昭和25年、1,476人、18.93%、昭和40年では2,081人、29.17%、平成22年では3,729人、68.43%となっておるところでございます。
以上でございます。


河本

 昭和25年には70.28%もあったということですが、原発が稼働して40年以上、昭和42年に美浜原発1号機の建設が着工しておりますけれども、昭和40年でも51.02%あったという1次産業の人口が、平成22年には8.53%まで落ち込んでいる。
 このことから、美浜町でも産業構造の変化が生じて、やはり流動的な人口が増えていると言えます。
 先祖から受け継いだ土地を耕して暮らすのではなく、2次、3次の仕事がある場所に定着していくということが起こってきたと分析できます。


 要するに仕事がある場所を求めて、移住をする社会構造に変化した結果、1次産業の衰退とともに定住人口が減少していると言えます。
 原発は被曝線量の制限があるので、定期点検などで多くの労働者が必要となります。仕事があるうちは労働人口の増加で自治体としても一定の人口の確保ができますけれども、その労働人口というのは、土地に根づいた定住人口ではないので、ひとたび仕事がなくなれば、新しい仕事の場所を求めて流出していくということになります。原発に頼った産業構造が仕事の多様性を失う結果につながったと私たちは分析しております。


 福島原発事故以降、原発立地自治体住む学生の多くが、親の世代は原発で働く人も多いし、親の仕事がなくなるのを心配しているんですが、自分たちが原発で働きたいというような学生はほとんどいません。

 むしろ原発事故の危険とかリスクがないところに行って働きたいという学生がほとんどで、学生は原発産業に頼った社会構造に魅力を感じていません。町に根づいた生活をしたいという思いが学生の間で薄れてきている。それが現実だと思います。

 現在、農山漁村への移住とか定住のニーズが社会的に高まっており、農山漁村での仕事の多様化と、定住化対策が自治体に求められているわけでありますけれども、原発事故のリスクを抱える自治体というのは、2000年続けてきた農業を一日で壊滅させるリスクがあるために、農山漁村に定住したいという移住者のニーズから外されてしまいます。

 このままでは、未来を担う学生や移住者のニーズに応えることができず、美浜町の人口減少はより加速していくと危機感を持っております。

 そこで、原発に依存することなく、定住人口を増加させるためには、農山漁村への回帰や仕事の多様性を生み出す施策が必要だと質問をしようと思っていたんですが、今回、町が提案している施策の中で、ウェルカム美浜人プロジェクトとか、発酵熟成ブランドの推進事業など、中身はこれから議論していかなければいけませんけれども、就農者の育成や空き家対策、海産物の6次産業化などが期待できる施策が打ち出されている。

 また野菜工場とか、産業団地に誘致するアイケープラストについても最近の町の施策は雇用の拡大が期待できる事業が進んできているということで、私たちも非常に今の取り組みというのは、評価しているところであります。

 共産党が町の施策を高評価するということは余りないですけれども、実際にはこれから具体的な中身がいろいろと打ち出されていくので、そういう具体的な中身はしっかり議論していかなくちゃいけないんですけれども、この施策の概要というのは、非常に魅力的で高評価できると思います。

 そこで今、美浜町が提案しているようなことに関連して、定住人口の増加や雇用の拡大について、町の思いというものを聞かせていただきたい。


町長

 今、根本的に議員と考え方を異にするところがございます。これは、原子力がなければ、人口減少はこういう格好で進まなかったんかどうか。
 これは全国的に見ますと、離島とかそういうところは別にしまして、山村なんかですと、半分、あるいは3分の1になったと。まず林業が廃れていったという現状が、そういうことになっておるんではないかなというふうに思っていまして、決して美浜町も人口、残念ながら減少してきておりますが、これは一般の社会的現象と同じように都市間に負けたということかなと思っておりますが、3分の1とかそういう値にはなっておりませんので、今、1万人を残念ながらちょっと割ったというようなことでございます。
 それは、私は原子力があったから、大きな流れとしてそういうふうになったんだとは思っておりません。ただ、福島の事故がもたらした影響というのは、非常に原子力政策に大きな影響を与えました。
国もそういうものに対しての施策をとっておりますので、詳細なことはまた担当課長から、今幾つか議員も挙げていただきましたけれども、国の施策を十分取り入れて、人口減少に歯どめをかける、あるいは活性策をとっていきたいというふうに考えておりまして、多くの夢あるこの事業を今回の補正予算にも盛り込まさせていただいておるところでございます。


創成戦略課長

 済みません、ただいま議員さんのほうから施策いろいろ反対に御説明していただいたんですが、あえてうちのほう答弁用意させていただいておりますので、読み上げさせていただきます。

 近年全国規模で地方の減少問題が注目される中で、国が継承する地方創成によりまして、昨年度美浜創成総合戦略を策定しました。この中で、都市部からの移住定住の促進を図るため、さまざまな施策を盛り込んでおります。具体的には、一次分譲を開始しました美浜東美し野ニュータウンがございます。
 これは若者の移住定住を目的に整備したものであり、ニュータウンの分譲促進と移住定住の促進を図るために最大で300万円を助成する定住促進補助制度を設けております。
 また、若狭美浜インター産業団地の整備と企業誘致による雇用の場の確保を相乗りさせまして、若者の移住定住の促進に積極的に取り組んでいるところでございます。
 さらに空き家対策を盛り込んだ施策といたしまして、空き家バンク登録を積極的に進めることにより、移住者への住環境と優遇施策の整備を進めていきたいと考えております。
 一方、こういった施策を進める中で、既に県外から移住して山上で酪農に取り組んでおられる方や、担い手農家として活躍されている方がいらっしゃいますので、町としても今後も継続して支援してまいりたいと考えております。

 また、今年度は先ほど御紹介ありました地方創成加速化交付金によりますウェルカム美浜人プロジェクトを実施いたします。これは新しい試みとして、農業振興と空き家対策をコラボさせました移住定住対策として位置づけております。
 農業体験が可能な多機能型体験施設の改修補助や定住PRパンフレットの作成、また空き家見学ツアー等を実施することによりまして、新規就農者の確保と育成を図り、農業振興、空き家対策、移住定住対策につなげていきたいと考えております。
以上でございます。


河本

 これから具体化の検討も始まるんでしょうけれども、私たちもしっかりそれは行政と議論を重ねて、いい方向に向かうようやっていきたいと思います。

 原子力政策については、町長とは真っ向から見解が異なるわけですけれども、いい部分はいい部分としてしっかりと支えていくという言い方はおかしいですけれども、議論して充実させていきたいと考えております。

 町長は、以前から美浜町は原子力のパイオニアとして歩んできたと言ってきましたけれども、原発は必ず廃炉を伴うものであります。原子力のパイオニアとして歩んできたということは、他の原発立地自治体よりも早く全原発の廃炉という課題に直面するわけですけれども、老朽原発である美浜3号機は膨大な対策費がかかるというだけでなく、訴訟リスクまで抱えて、経済的合理性も望めません。40年という期間的にも既に全原発廃炉の時代に突入していると言えます。ひとたび暴走すれば制御できない巨大なエネルギーとはかり知れない危険なリスクを抱える原発は全て廃炉にするべきですけれども、地産地消のエネルギーをどのように活用して、経済的循環をつくり出していくかということも考えていかなければいけない課題であります。

 8月22日に産業厚生常任委員会で再生可能エネルギーの活用事例について滋賀県の湖南市を視察してきました。
 湖南市では、自然エネルギーと障がい者福祉、特産品開発などを結びつけたり、自然エネルギーを地域資源と位置づけて、町の観光発掘に生かす取り組みが行われていました。
 サツマイモを利用した芋発電はサツマイモの空中栽培で生産量をふやして、芋製品の6次産業化で就農者の育成や、障がい者の雇用促進としての役割を果たすとともに、加工の工程で出るサツマイモのツルや葉っぱなどをガス化して、発電や熱エネルギーに転換をすることが考えられていました。
 身近にあるものをエネルギーに転換して地域の課題と組み合わせていくというのは非常に勉強になりました。

 美浜町でも海産物の6次産業化が検討されていますけれども、海産物の加工工程で出る生ごみをガス化して、エネルギーに転換することも考えてみてはどうでしょうか。
 つくったエネルギーを売却するとか、ハウス栽培に利用するとか、地域資源の中で身近にできるエネルギーを地域循環させていくというモデルをつくっていくべきだと思います。
 今回、提案しているエネルギー構造転換促進事業の中で、ぜひ検討していただきたいと思うんですが、どうでしょうか。



町長

 今回の補正の中にも入れておりますが、国のエネルギー構造転換理解促進事業で町内の今議員おっしゃったようなことも含めて、多くの再生エネルギー等の研究はやっていきたいというふうに考えております。
 これは今、視察に行かれたところもやっておられるということですが、そういうものはやっていきたいというふうに思っております。


 ただ、今日まで小水力、事業化できるかどうかというような国の事業費によってやっておりましたけれども、とても採算に合わないというようなこともありました。
 しかし、エネルギー環境体験館「きいぱす」開館に当たって、再生エネルギーを含むいろいろなエネルギー事業の可能性を検討してまいりたいなというふうに思っております。
 しかし私は、国がベース労働電源として原子力を位置づけておりますが、これは地球規模でもう必要なんだというふうに思っております。パリ協定、この前ありましたが、原子力が動かないと、1億トンのCO2削減が難しいという新聞報道もされております。
 地球規模のこの温暖化による災害、今回は東北、九州が始まって以来の台風がコースをたどって、大きな被害が出ております。これはあちこちでも起きておるわけですね。
 そういうものを救うためには、地球規模の健康を考えていく必要があるんじゃないかなということから、原子力にかわる代替エネルギーとして、再生エネルギーだけではとても間に合わないと発表されておりまして、私はそれに同感だというふうに思っております。
 そういう上に立って、今エネルギー構造転換事業、幸いにしていろいろな検討余地がある予算でございますので、町内の状況をしっかり検討してまいりたい。やれるものはやってまいりたいというふうに考えております。


河本

 原発の廃炉と、再生可能エネルギーの活用というのは町の観光にも役立つと考えています。

 湖南市でもエネルギーの地域環境モデルを観光振興に役立てようと、湖南ツーリズムというプランがありました。
 原発の廃炉と再生可能エネルギーの活用の組み合わせというのは、他の自治体や民間団体の視察先として、とても魅力的に映ると思うんです。
 それを美浜の観光のプランとして生かして、そういう自治体や民間団体の方たちを呼び込んで視察してもらうと、その方たちは必ず情報発信をするわけですから、その情報発信を美浜町の有効的な町のPRのツールとして生かしていくということをぜひ検討していただきたい
と思います。

 時間もないので、答弁はいいです。これで質問を終わります。


議長

 以上で、河本議員の一般質問を終わります。

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美浜町議会一般質問、河本猛(2016年9月) 美浜町議会議員 河本 猛(こうもと たけし)/BIGLOBEウェブリブログ
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