黒川検事長 賭けマージャン認め辞任へ、「桜」前夜祭 弁護士ら662人告発

黒川検事長 辞任へ
安倍政権の責任を追及する
志位委員長が表明
 しんぶん赤旗2020年5月22日
 日本共産党の志位和夫委員長は21日、国会内の記者会見で、法務省の調査で黒川弘務東京高検検事長が賭けマージャンをしていた事実を認めたと報じられたことについて、「言語道断であり、辞任は当然です。同時に、辞任で幕引きとはいかない。検察庁法に反する違憲・違法の法解釈で、黒川氏の定年を延長する閣議決定を行った安倍政権の責任が非常に重く問われる」として、安倍政権の責任追及とともに、真相の究明、同氏の定年を延長した閣議決定の撤回、検察庁法改定案の廃案を野党結束して求めていくと表明しました。
 志位氏は、黒川氏の役職任期延長の経過を究明する必要があると強調し、安倍晋三首相が15日のインターネット番組で2点、重大な発言をしたと指摘しました。
 一つは、「人事はもともと法務省が人事案をもってきた」として、同省に責任を転嫁したことです。志位氏は「これは、信じられない発言です。法務省という役所が、これまでの法解釈を百八十度ひっくり返すような、戦後1回もやったことのない定年延長という提案をするということは考えられません」と指摘。「安倍首相がそういうのであれば、どういう経過でことが進んだのか、明らかにする責任がある」と語りました。
 もう一つは、黒川氏が官邸に近いといわれていることについて、「まったくそんな事実はない」などと述べたことです。志位氏は、日本共産党が2年前の国会審議で取り上げた森友問題にかかわる政府の内部文書で、「調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている」としていることに言及しました。
 志位氏は、「調査報告書」とは財務省の森友問題にかかわる決裁文書の改ざんにかかわる「調査報告書」であり、「刑事処分」とは理財局長だった佐川宣寿氏の不起訴処分だと指摘。その上で、「この内部文書で官邸から“早く不起訴にしろ”と法務省に巻きを入れている。このときの法務省事務次官が黒川氏です。官邸からすれば巻きを入れやすい人物であり、深いかかわりがある」と指摘し、安倍首相の責任を追及していくと表明しました。

首相・法相の責任追及
黒川氏問題 野党国対委員長が一致

 野党の衆院法務委員会理事は21日、法務省に対して、黒川弘務東京高検検事長の賭けマージャン問題について報告を求め、同日の理事懇談会で法務省は事実関係を認める調査結果を報告しました。
 報告によると、黒川氏は、5月1日と13日に賭けマージャンを行うとともに、ハイヤーに同乗して費用を支払わなかったことを認めました。一方、この2日間以外の賭けマージャンやハイヤー送迎の事実認定には至らなかったとし、週刊誌報道の記事に出ている記者には接触していないとしました。
 これを受けて、野党国対委員長は国会内で協議し、黒川氏が賭博行為を行っていたことは重大であり、真相を徹底解明し、安倍晋三首相と森雅子法務大臣の責任を追及していくことで一致しました。
 日本共産党の穀田恵二国対委員長は会見で、「辞任で終わらせてはいけない。違法な閣議決定で黒川氏の定年延長を行った安倍首相の責任が問われなければならない」と指摘。「4カ月にわたって、国会を愚弄(ぐろう)してきたことは重大だ」と批判し、安倍内閣の責任を追及していくと表明しました。
 野党側は、22日に開催される衆院法務委員会などで、この問題を徹底追及する構えです。

主張
黒川氏と安倍政権
定年延長決めた責任問われる

 安倍晋三政権の違法な閣議決定によって定年が延長された黒川弘務・東京高検検事長が、新型コロナの感染拡大で緊急事態宣言が出されているさなか、賭けマージャンをしていたことが明らかになりました。辞任は当然ですが、訓告という甘い処分で幕引きにするわけにはいきません。安倍政権の責任は極めて重く、黒川氏の定年延長をなぜ決めたのか、徹底究明が必要です。
違法な閣議決定の究明を
 21日発売の『週刊文春』は、黒川氏が今月1日と13日、都内の産経新聞記者の自宅マンションを訪れ、同記者と別の産経記者、朝日新聞元記者の4人で賭けマージャンをしていた疑いを報じました。黒川氏は法務省の聴取に事実関係を認めました。
 不要不急の外出自粛が求められ、国会では自身の定年延長が発端となった検察庁法改定案をめぐり緊迫した状況になっているのに、「3密」の典型であるマージャンに熱中するというのは非常識にも程があります。しかも、賭けマージャンは刑法の賭博罪に問われます。検事長にとどまることが許されないのはもちろん、検事の資格さえありません。
 安倍政権は1月末、この黒川氏の定年を半年間延ばすことを、国家公務員法の定年延長規定を根拠に閣議決定しました。それまで検察官の定年が延長された例は一度もなく、前代未聞の人事でした。
 この閣議決定は、検察官の定年を検事総長は65歳、それ以外は63歳とし、その延長を認めていない現行の検察庁法に違反するものです。しかもそれは、政府が従来、検察官には国家公務員法の定年延長規定は適用されないとしてきた解釈を百八十度変えるものです。
 そうした違法な閣議決定の裏には、8月で退官予定とされる現職の検事総長に代え、黒川氏をその地位に就かせようという政権の思惑が指摘されてきました。黒川氏は、安倍政権下で法務省の官房長や事務次官を務め、国民の思想・良心の自由を侵害する共謀罪法の制定にも携わってきました。首相側近の菅義偉官房長官に近い人物だと報じられています。
 この間、安倍内閣の閣僚らによる疑惑・事件が相次いでいます。河井克行前法相・案里参院議員夫妻の公職選挙法違反疑惑、元内閣府副大臣の秋元司衆院議員らによるカジノ汚職などです。首相自身の「桜を見る会」疑惑でも、公選法や政治資金規正法違反の罪に当たると早くから指摘され、21日は弁護士や学者ら法律家約660人が刑事告発しました。
 黒川氏の定年延長は、政権の中枢に捜査の手が伸びないようにするためとの疑念は消えません。
検察庁法改定案の廃案を
 安倍首相はインターネット番組(15日)で、黒川氏の定年延長について「検察庁も含めて法務省がこういう考え方でいきたいという人事案を持ってきて、それをわれわれが承認をする」と述べています。しかし、検察庁法に違反し、政府の法解釈まで覆す人事を法務省が本当に提案したのか、真相の解明が求められます。
 今国会での成立が見送られた検察庁法改定案は検察人事への政治介入を可能にし、黒川氏の定年延長のような異常な事態を恒常化させるものです。改定案を廃案に追い込むことはますます重要です。

きょうの潮流
 余人をもって代えがたい、必要不可欠な存在。政府がそう評してきた人物が辞めることになりました。なんと賭けマージャンで。検察ナンバー2の黒川弘務・東京高検検事長です▼安倍政権が法や憲法をねじ曲げ、閣議決定までして引き延ばした彼の役職定年。今国会、反対世論の急速なひろがりによって断念した検察庁法改定案の発端となった特例です。その渦中で、しかも緊急事態宣言の下で、当の検察官が賭け事に興じていたとは▼権力は人を堕落させる―。古今東西の歴史が教える教訓でしょう。それは黙従する取り巻きも。政治学者の中野晃一さんは「しかしまあ、日銀、NHK、内閣法制局、国税庁、法務省・検察庁と安倍の政治任用で権威も信憑(しんぴょう)性も完全にズタボロになったね」とツイッターに▼見過ごせないのは雀卓を囲んでいたのが新聞記者だったことです。報じた週刊誌によると、産経記者のマンションで同社の記者2人、朝日新聞の記者だった社員と。いずれも元検察担当だといいます▼なによりも気をつけなければいけない権力との癒着。それを疑われる行為自体、ジャーナリズムの退廃とみられます。まして闇の賭けマージャンでどんな関係をつくろうとしていたのか▼森友・加計、桜を見る会をはじめ、首相みずからのあまたの疑惑や失政をとりつくろうため、周りもまた人として壊れ、傷ついていく。国や社会の仕組み、人間のあるべき姿を変ぼうさせる負の連鎖。それを断ち切るには元凶を取り除くしかありません。


安倍首相の犯罪明白
「桜」前夜祭 弁護士ら662人告発
飲食代6000円を「寄付」 収支不記載

 安倍晋三首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭で、参加した有権者に飲食代を提供するなどした行為は違法だとして21日、全国の弁護士や法学者ら662人が首相と後援会幹部2人を東京地検に刑事告発しました。
 告発事実は、首相の政治団体である安倍晋三後援会が「桜を見る会」前日の2018年4月20日、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)の宴会場「鳳凰(ほうおう)の間」で地元・山口県の支援者ら約800人を集めて開いた宴会に関するものです。
検察は捜査を
 弁護士らが地検に提出した告発状によると、最低でも1人あたり1万1000円と推定される飲食代を5000円しか徴収せず、有権者に差額の6000円を提供したことが公職選挙法違反の寄付行為にあたるとしています。
 また、後援会が参加者から得た推計約400万円の収入とホテルに支出した約400万円の宴会代を政治資金収支報告書に記載せず、山口県選挙管理委員会に提出したことは政治資金規正法に違反するとしています。
 記者会見で弁護士らは、前夜祭について「6年連続で収支報告書に記載していない」と悪質性を指摘。「会費5000円」と安倍晋三事務所の名で案内状が出されていることからも「安倍首相による犯罪であることは明白だ」と強調しました。
 告発人の一人として会見に出席した元最高裁判事の濱田邦夫弁護士は「自分の当選のために選挙民に供応(きょうおう)することは政治家として許されることではない」と批判。青山学院大学の新倉修名誉教授は「検察官の役割に期待が高まっている。法律に与えられた権限を行使して捜査を行い、国民の負託に応えるような仕事をしてほしい」と語りました。
第2陣告発も
 刑事告発にあたって「『桜を見る会』を追及する法律家の会」は、声明を発表しました。国民に説明する義務がある安倍首相自身がホテルの明細書や請求書などの開示を拒否し、不自然な弁明を繰り返していると指摘。「政権に忖度(そんたく)することなく、厳正公平・不偏不党の立場を貫き、強制捜査も含む徹底した捜査を行い、真相の究明と刑事責任の追及を迅速に行うこと」を求めています。
 同会事務局長の小野寺義象(よしかた)弁護士は「年内に公表される19年の収支報告書にも(前夜祭について)未記載であれば新たな犯罪が成立したと判断し、第2陣として告発する」と述べています。

「法律家の会」が提出した告発状(要旨)
 「『桜を見る会』を追及する法律家の会」が21日、東京地検に提出した告発状の要旨は次の通り。

 告発状
 東京地方検察庁検事正 曽木徹也殿 被告発人 安倍晋三(衆議院議員・内閣総理大臣)、配川博之(安倍晋三後援会代表者)、阿立豊彦(安倍晋三後援会会計責任者)
 第1 告発の趣旨
 第2 告発の事実
 1 被告発人安倍、被告発人配川及び阿立は、共謀の上、政治資金規正法第12条1項により、山口県選挙管理委員会を経由して総務大臣に提出すべき後援会の収支報告書につき、2019年5月下旬頃、山口県下関市の安倍晋三後援会事務所において、真実は、2018年4月20日、ホテルニューオータニ東京において開催された宴会である「安倍晋三後援会桜を見る会 前夜祭」(以下、「前夜祭」又は「本件宴会」という)の参加費として、参加者1人あたり5000円の参加費に参加者数約800名を乗じた推計約400万円の収入があり、かつ、上記前夜祭の前後に、ホテルニューオータニ東京に対し、少なくとも上記推計約400万円の本件宴会代金を支出したにもかかわらず、後援会の2018年分の収支報告書に、上記前夜祭に関する収入及び支出を記載せず、これを2019年5月27日、山口県選挙管理委員会に提出し、
 2 安倍及び配川は、共謀の上、法定の除外事由がないのに、2018年4月20日、ホテルニューオータニ東京において開催された前夜祭において、後援会を介し、安倍の選挙区内にある後援会員約800名に対し、飲食費の1人あたり単価が少なくとも1万1000円程度であるところ、1人あたり5000円の参加費のみを徴収し、もって1人あたり少なくとも6000円相当の酒食を無償で提供して寄附をしたものである。
 第3 告発に至る経緯
 第4 告発事実1(政治資金規正法違反)について 
 第5 告発事実2(公職選挙法違反)について
 第6 被告発人安倍に共謀共同正犯が成立することについて
 第7 最後に
 前夜祭に関する収支の不記載は、政治資金の収支を公開することによって政治活動の公明と公正を確保し、もって民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする政治資金規正法の趣旨に真っ向から反するものであり、極めて悪質である。
 後援会による違法な寄附は、選挙が選挙人の自由に表明する意思によって公正かつ適正に行われることを確保し、もって民主攻冶の健全な発達を期することを目的とする公職選挙法の趣旨に真っ向から反するものであり、極めて悪質である。
 内閣総理大臣たる被告発人がこのような犯罪を犯していることは、民主政治の根幹を揺るがす事態であり、これを放置することは許されないことである。

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