声をあげれば政治は動く! 「#検察庁法改正案に抗議します」のツイートが1000万件をこえて広がる。巨大ネットデモ 「急ぐのは補償」

声上げれば政治動く
野党国対委員長がネット討論
「チューズ・ライフ・プロジェクト」が主催
 しんぶん赤旗2020年5月15日(金)
 検察庁法改定案をめぐり、日本共産党など4野党の国対委員長は14日、インターネット上の「緊急記者会見」に出演し、司会の津田大介氏(ジャーナリスト)や視聴者の質問に答え、世論と結んで法案を断固阻止する決意を述べました。主催は、報道番組やドキュメンタリー、映画制作に携わる有志でつくる「チューズ・ライフ・プロジェクト」。
 日本共産党の穀田恵二国対委員長は、ツイッターで同法案への抗議・反対の声が1000万に達したこと、“与党が週内の衆院通過を断念する方針”という報道が出たことに触れ、「国民の声が政治を動かしている。その声に応え、国会の行政監視の役割を果たして審議を尽くし、役職定年延長の規定を一括法案から切り離すところまで追い込みたい」と決意を述べました。
 立憲民主党の安住淳国対委員長は、“定年延長の基準が明確になったら採決に応じるのか”との視聴者の不安の声に、「検察への政治介入は寸分たりともあってはならない。基準を示したから採決して良いということではない」と答えました。
 国民民主党の原口一博国対委員長、社民党の吉川元国対委員長もツイッターで広がった運動に触れ、「本当に感謝している」(原口氏)、「2週間前とは雰囲気が変わった。一人ひとりが声を上げたからだ」(吉川氏)と強調しました。

検察庁法改定案
検察まで私物化するのか
内容も進め方も大問題

 政府が検察人事に介入する仕組みを制度化する検察庁法改定案。短文投稿サイト・ツイッターで著名人が次々に声をあげ、「#検察庁法改正案に抗議します」のツイートが1000万をこえて広がるなど大きな批判を受ける法案の問題点と、政府・与党の乱暴な拙速審議を見てみます。

審議のやり方
拙速、強行許されない

 検察私物化の検察庁法改定案は審議のやり方も、極めて乱暴なものです。
 同法案の担当大臣は本来、森雅子法相です。ところが、法案は国家公務員法改定案の中に束ねられ一括審議とされ、内閣委員会に提出されています。野党は法務委員会と内閣委員会の連合審査を求めましたが、与党が拒否。そのため、森法相に質問できないという異常な審議になっていました。
 答弁に立っている武田良太国家公務員制度担当相は13日の内閣委員会で、昨年10月の段階では検察官の勤務延長の規定がなかったのに、1月以降に法案に入ってきた経緯などを聞かれると、「法務省の職員ではありませんので、口をはさむ立場にない」と答弁。法務省内での同法案の検討内容についても「法務省の職員ではないので、具体的には言えない」などと無責任答弁を繰り返しました。政府・与党の国会愚弄(ぐろう)の姿勢は目に余ります。
 また、定年延長の判断について、野党が恣意(しい)的運用にならないための基準はあるのかとただすと、武田氏は「法務省において検討を進める」「今はありません」と放言し、審議はストップしました。法案の最大のポイントについて政府が全く説明しないままで審議と採決を強行することなど許されません。
 同改定案は、黒川弘務東京高検検事長の定年延長の「閣議決定」(1月31日)を後追いしたものです。
 政府が提出した「案文修正の経緯及び概要」には、「国家公務員法の勤務延長制度が検察官についても適用されるものと整理されたことから新たな修正を行うこととなった」と述べています。国家公務員法を適用し、黒川氏の定年延長を決めたことから「法案を変えた」ということです。
 しかし、国家公務員法の定年延長の規定は検察官に「適用されない」と解釈されてきたのであり、「適用される」との解釈と両立しません。そんな解釈変更が成り立つはずがありません。強引に決定した黒川氏の勤務延長を後付けるために、違法な「解釈変更」を強行したのです。
 その違法な解釈を追認しようというのが今回の法案です。まともな民主政治、立憲政治とはかけ離れた状況です。

立法趣旨に違反
破壊される三権分立

 検察庁法改定案は一般の検察官の定年を63歳から一律65歳に引き上げ、同時に63歳からは幹部には就けない「役職定年」を設けるというものです。
 問題となるのは、定年を迎えても勤務の延長が可能となる「特例」が設けられたことです。特例は、「内閣が定める事由があると認められるとき」には1年を超えない範囲で次長検事や検事長のポストにとどまることができ、さらに「内閣の定めるところ」により1年を超えない範囲で期限を延長(最長3年)できるというもの。この規定により検事総長は最長68歳まで延長が可能になります。
 この特例で、幹部検察官の勤務延長の是非を政府が決められるようになります。
 また、同法案は役職定年を延長する要件が不明確です。「公務の運営に著しく支障を生じると認められる事由」と漠然としており、恣意(しい)的な運用の危険性が極めて高くなっています。
 検察の生殺与奪の権を政府が握ることになれば、政治的中立性・独立性は脅かされ、三権分立は破壊されます。
 検察官は、時の総理大臣も逮捕・起訴できる権限を持ち、政治権力の不正を法的に追及できる唯一の機関です。安倍政権ではこの間、公職選挙法違反疑惑やカジノ汚職が発生し、「桜を見る会」をめぐっては安倍首相自身が刑事告訴されるなど、検察の捜査対象となる問題が次々に噴出しています。そうした中で、内閣が恣意的に検察人事に介入できるようになれば、政権の疑惑にメスを入れる捜査の公正性が損なわれかねません。
 改定案は検察庁法の立法趣旨にも反しています。検察庁法に「定年延長」の規定がないのは、「延長」という形で内閣が検察に政治的影響を及ぼすことを排しているからです。これは、明治憲法下で、特高警察による弾圧・拷問など人権侵害が相次いだ歴史をふまえ、刑事手続きにおける人権を徹底的に保障した日本国憲法の要請を具体化したものです。今回の改定案は検察庁法の立法趣旨をゆがめています。検察権力と行政権力が一体化した場合、不当な国策捜査につながる危険性があります。


検察庁法改悪やめコロナ収束に全力を
野党 緊急党首会談で一致
 しんぶん赤旗2020年5月14日(木)
 日本共産党の志位和夫委員長と、立憲民主党の枝野幸男代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、社民党の福島瑞穂党首、社会保障を立て直す国民会議の野田佳彦代表は13日、国会内で緊急の党首会談を開き、新型コロナウイルスの収束に全力をあげるべきときに、検察官の政治的独立性と中立性、三権分立を損なう検察庁法改悪は断固容認できないとして、野党が要求する役職定年の延長を切り離すよう求めていくことで一致しました。
 会談では、ツイッターでの同法改定案への抗議の声が900万件を超えており、多くの国民の声にしっかり応える責任を痛感しているとの認識を共有。
 その上で、新型コロナウイルス収束に総力を挙げて立ち向かうべく、野党として建設的な提案を今後も行い、協力すべきは最大限協力していくことを確認。同時に、コロナ問題に集中して取り組むためにも、国論を二分する検察庁法改定案については、「役職定年延長」部分を切り離すべきだとの考えで一致しました。
 野党5党派は、同法改定案を審議中の衆院内閣委員会で与党側が採決の構えをとる緊迫した事態を踏まえ、緊急に党首会談を開いたもの。5党派は、今後の国会内の動きに応じて各党派間で連携し対応を決めていくとしています。


検察庁法 改悪に「二重の危険」
志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は13日の党首会談後、国会内で記者会見し、検察庁法改悪について、「政府の一存で、幹部検察官の定年延長の是非を決めることができる。検察官はキャリアの最後の時期に、いわば生殺与奪の権を政府に握られることになり、政治的独立性・中立性が侵害され、三権分立と法治主義を危うくする」と強調し、これにより「二重の危険」が出てくると明らかにしました。
 一つは、行政権力に対するメスを入れられなくなる危険があることです。志位氏は、「検察は、かつて内閣総理大臣の経験者をも逮捕したことがある。このような行政権力に対して捜査のメスを入れることは、検察にしかできません。これができなくなる危険がある」と指摘しました。
 もう一つは、行政権力と検察権力が一体化した場合に、国策捜査が行われる危険です。志位氏は、「不当な国策捜査がやられる危険もあります。ブレーキが利かなくなってしまう」と指摘し、「政府案は、こうした『二重の危険』がある大改悪だといわなければなりません」と強調しました。

戦後最悪の危機打開 与野党協力で
 志位氏は、新型コロナウイルスによる危機は、「日本が戦後遭遇した危機のなかで最も深刻な社会的な危機」だと指摘。このもとで政府・与党は、検察庁法改悪、憲法改定、原発再稼働、辺野古米軍新基地など、「国民の中で大きく意見が割れ、政治的に対立している問題は少なくとも棚上げにし、凍結する。これらの問題で共産党は反対を貫きますが、政府・与党の姿勢として、コロナに乗じて進めるようなことはしないということは当たり前ではないか」と指摘しました。
 その上で志位氏は、コロナ収束にむけて与党も野党も知恵をしぼり力をあわせることが重要だとして、「私たちは、安倍政権打倒の立場は変わりませんが、いまの国会審議で『安倍政権打倒』とはいっていません。いま大事なことは、一刻も早くコロナを収束させ、一人でも多くの国民の命を救い、暮らしを守ることです。私たちは、この立場で臨んでいるわけですから、与党も政府も考えてほしい。意見が対立する問題は、コロナ収束後に、じっくり議論したらいい。国民が苦しんでいるさなかにごり押しするべきではありません」と述べました。

主張
検察庁法改定案
与党は国民の怒りの声を聞け

 安倍晋三政権が国会での審議入りを強行した検察庁法改定案への抗議が、インターネット上で空前の広がりを見せるなど、国民的な怒りの声として沸き上がっています。同改定案は、検察の幹部人事に政府が干渉・介入できるようにするもので、ツイッター上の「#検察庁法改正案に抗議します」の投稿は数百万件に上りました。安倍政権は今週中にも衆院通過を図り、今国会での成立を狙っています。新型コロナウイルスの感染収束のために与野党の違いを超えて力を合わせなければならない時に、火事場泥棒のようなやり方は断じて許されません。

三権分立を揺るがす
 検察庁法改定案は、自民・公明の与党が野党の反対を無視し、8日の衆院内閣委員会で審議入りを強行しました。安倍政権は、同改定案が憲法の基本原則である三権分立に関わる重要法案であるにもかかわらず、国家公務員法(国公法)等改定案の中に含めて一つの法案として国会に提出しました。
 これに対し野党は、法案の切り離しや、検察庁法を所管する森雅子法相の出席、法務委員会との連合審査を求めてきました。しかし、与党はこれらの要求をことごとく拒否し、野党欠席のまま衆院内閣委を開会しました。安倍政権のコロナ対応が後手後手に回る中で改定案の成立を急ぐ与党の姿勢に怒りが沸騰したのは当然です。
 ツイッター上の投稿は急速に拡大し、著名な俳優や歌手、演出家、漫画家らも次々と抗議の意思を表明しました。これを受け日本共産党の志位和夫委員長をはじめ、立憲民主党、国民民主党、社民党の野党4党首が10日にそろって動画でメッセージを投稿し、三権分立と民主主義を守るために力を合わせようと呼びかけました。
 法曹界からの反対の声も高まっています。11日には日本弁護士連合会(日弁連)の荒中(あら・ただし)会長が先月に続き2回目の反対声明を発表しました。「法の支配の危機を憂う弁護士の会」が先月発表した反対アピールには、日弁連の会長・副会長経験者を含む2000人を超える弁護士が賛同しています。
 現行の検察庁法は、検察官の定年年齢を定め、その延長を認めていません。準司法官として首相をも逮捕できる強力な権限を持つ検察官には、定年になれば例外なく退職するルールを設け、政府が人事への恣意(しい)的な干渉をできないようにしています。ところが、改定案は、高検検事長や地検検事正など役職者の勤務延長を認め、その判断を内閣や法相に委ねます。検察官に求められる政治的中立性や独立性を脅かす重大問題です。

撤回する以外にない
 今回の検察庁法改定の動きは、安倍政権が定年目前の黒川弘務東京高検検事長の勤務延長を、国公法の定年延長規定を根拠に閣議決定したことが発端でした。これは検察庁法に違反し、政府が検察官に国公法は適用されないとしてきた解釈も覆すものでした。改定案は、黒川氏の違法な勤務延長を正当化し、政府が検察官の人事に恒常的に介入できる仕組みを制度化するものにほかなりません。
 安倍首相は「内閣の恣意的な人事が行われるとの懸念は当たらない」とうそぶいていますが、国民の怒りをいっそう大きくするだけです。検察庁法改定案は撤回しかありません。


日本弁護士連合会の会長声明
検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、国家公務員法等の一部を改正する法律案に反対する会長声明

 政府は、本年1月31日の閣議において、2月7日付けで定年退官する予定だった東京高等検察庁検事長について、国家公務員法(以下「国公法」という。)第81条の3第1項を根拠に、その勤務を6か月(8月7日まで)延長する決定を行った(以下「本件勤務延長」という。)。
 しかし、検察官の定年退官は、検察庁法第22条に規定され、同法第32条の2において、国公法附則第13条の規定により、検察官の職務と責任の特殊性に基づいて、同法の特例を定めたものとされており、これまで、国公法第81条の3第1項は、検察官には適用されていない。
 これは、検察官が、強大な捜査権を有し、起訴権限を独占する立場にあって、準司法的作用を有しており、犯罪の嫌疑があれば政治家をも捜査の対象とするため、政治的に中立公正でなければならず、検察官の人事に政治の恣意的な介入を排除し、検察官の独立性を確保するためのものであって、憲法の基本原理である権力分立に基礎を置くものである。
 したがって、国公法の解釈変更による本件勤務延長は、解釈の範囲を逸脱するものであって、検察庁法第22条及び第32条の2に違反し、法の支配と権力分立を揺るがすものと言わざるを得ない。
 さらに政府は、本年3月13日、検察庁法改正法案を含む国公法等の一部を改正する法律案を通常国会に提出した。この改正案は、全ての検察官の定年を現行の63歳から65歳に段階的に引き上げた上で、63歳の段階でいわゆる役職定年制が適用されるとするものである。そして、内閣又は法務大臣が「職務の遂行上の特別の事情を勘案し」「公務の運営に著しい支障が生ずる」と認めるときは、役職定年を超えて、あるいは定年さえも超えて当該官職で勤務させることができるようにしている(改正法案第9条第3項ないし第5項、第10条第2項、第22条第1項、第2項、第4項ないし第7項)。
 しかし、この改正案によれば、内閣及び法務大臣の裁量によって検察官の人事に介入をすることが可能となり、検察に対する国民の信頼を失い、さらには、準司法官として職務と責任の特殊性を有する検察官の政治的中立性や独立性が脅かされる危険があまりにも大きく、憲法の基本原理である権力分立に反する。
 よって、当連合会は、違法な本件勤務延長の閣議決定の撤回を求めるとともに、国公法等の一部を改正する法律案中の検察官の定年ないし勤務延長に係る特例措置の部分に反対するものである。
 2020年(令和2年)4月6日 日本弁護士連合会 会長 荒   中

改めて検察庁法の一部改正に反対する会長声明
 当連合会は、本年4月6日付けで「検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、国家公務員法等の一部を改正する法律案に反対する会長声明」を公表し、検察庁法改正法案を含む国家公務員法等の一部を改正する法律案に反対した。
 検察庁法改正法案によれば、内閣ないし法務大臣が、第9条第3項ないし第6項、第10条第2項、第22条第2項、第3項、第5項ないし第8項に基づき、裁量で63歳の役職定年の延長、65歳以降の勤務延長を行い、検察官人事に強く介入できることとなる。
 当連合会は、検察官の65歳までの定年延長や役職定年の設定自体について反対するものではないが、内閣ないし法務大臣の裁量により役職延長や勤務延長が行われることにより、不偏不党を貫いた職務遂行が求められる検察の独立性が侵害されることを強く危惧する。「準司法官」である検察官の政治的中立性が脅かされれば、憲法の基本原則である三権分立を揺るがすおそれさえあり、到底看過できない。少なくとも当該法案部分は削除されるべきである。
 しかしながら、政府及び与党は、誠に遺憾なことに、検察庁法改正法案を国家公務員法改正との一括法案とした上で衆議院内閣委員会に付託し、法務委員会との連合審査とすることすらなく、性急に審議を進めようとしている。5月7日に開催された内閣委員会理事懇談会の結果からすると、まさに近日中に開催予定の内閣委員会において本法案の採決にまで至る可能性もある。そもそも、検察庁法の改正に緊急性など全くない。今般の新型インフルエンザ等対策特別措置法上の緊急事態宣言が継続する中、かくも重大な問題性を孕んだ本法案について、わずか数時間の議論だけで成立を急ぐ理由など皆無である。
 当連合会は、改めて当該法案部分に反対するとともに、拙速な審議を行うことに強く抗議する。
 2020年(令和2年)5月11日  日本弁護士連合会 会長 荒   中

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