美浜町議会一般質問 河本猛(2018・3)

1、福井豪雪と原子力災害時の広域避難先について

河本
 日本共産党の河本猛です。質問事項が多いので、端的に答弁よろしくお願いいたします。
 まず、福井豪雪と原子力災害時の広域避難先について質問します。記録的大雪となった今回の福井豪雪で、改めて広域避難先の設定に疑問が持たれています。
 2014年の3月の一般質問でも、「大野市は冬の時期には雪による雪害も容易に想定できる寒冷地帯であり、支援物資の搬入がおくれる、またはできないということも想定されます。困難で過酷な避難の中、さらに避難者に対して過重な負担をかけることになる」と言ってきました。
 今回の豪雪で、8号線、北陸道、中部縦貫道がストップし、豪雪時に地震や原発事故という多重災害になれば、避難も困難になります。避難先も受け入れ対応ができない事態になるのではないでしょうか。大野市への避難も含め、広域避難計画の抜本的な見直し、再検討が必要だと考えますが、町長の考えを伺います。


町長
 それでは、河本議員の、豪雪と原子力災害時の広域避難ということでお答え申し上げたいというように思っています。
 原子力災害時に自然災害が発生した場合の広域避難をどう考えるかということでございますけれども、今回の福井豪雪の嶺北地方の交通まひをいろいろ念頭に置いて御質問をいただきました。
 私は、結論から申し上げますと、議員御指摘のとおり、見直すことを念頭に検討する必要があるというふうに考えております。
 町の原子力防災計画では、これは独自で立てておるわけではございませんで、前提条件は国や県のような、県のさまざまな対策の上に立って、万が一原子力災害が発生した場合に、町民や、そのときに町内に滞在している人も含めて、安全な場所にどう避難をしていただくかということを定めております。
 そこで、今般の経験から、今の国会の議論の中で、国交省は冬季道路交通確保対策検討委員会を設けられました。これは、国でどうやっていくかというのを設けられたということでございます。
 また、衆議院予算委員会の中で入手した答弁を読ませていただきたいなというように思いますが、これは内閣府官房審議官荒木さんで、原子力防災担当の答弁ということになります。福井県におきましては、県内外へのアクセス路線となっております、例えば高速道路のインターチェンジと主要な国道、それを結ぶ路線などを最重要の除雪のための路線と定めまして、緊急時には除雪機械を最大限まで増強して、避難経路を確保することなどを今、緊急時対応の中で決めさせていただいておりますと。我々もそれを前提に、美浜町の原子力防災計画立てておるということでございます。
 しかしながら、今回福井県であった大雪の影響を受けまして、今後関係省庁でさらなる対策が検討されるものと承知しているところでございまして、これらの検討結果を踏まえまして、今申し上げたような避難計画、緊急時対応の改善をさらに検討してまいりたいというふうに思っておりますと、防災担当の審議官がお答えされています。
 町としましても、降雪時における避難経路の確保について、国の地域原子力防災協議会において必要な検討を行うよう、国にも場所があれば要請していきたいというふうに思っておりますが、冒頭申し上げましたように、そういう検討結果を踏まえて町の計画を検討していく必要があると考えております。


河本
 検討する必要があるということで、前向きな答弁をいただきました。
 豪雪地域の積雪に慣れている、慣れていないというところに焦点を当てれば、積雪1メートル以上の経験というのは私たちには少ない。
 大野市では雪害対策本部を設置して対応に当たっているときに、豪雪に慣れていない1万人の美浜町民が避難移動していけば、大野市でも通常の除雪作業以外の救助や救援活動が必要になり、混乱を招くと思います。
 福井気象台、これは平成30年2月14日の資料(速報値)なんですが、7日に大野市で169センチ、九頭竜で247センチ、福井で147センチ、武生で111センチ、今庄で122センチという資料を見ましたけども、行政がつかんでいる大野市の最大の積雪量は何センチだったのか伺います。


エネルギー政策課長
 2月13日におきまして、大野市ということですので、旧の泉沢も入ってございます。九頭竜で301センチという記録だということでございます。また、市街地では、同日177センチということでございます。


河本
 気象庁のデータよりも多い積雪量をつかんでいるということですけども、この気象庁の資料(速報値)では、人的被害として大野市でも重傷者4名、軽傷者2名と書かれています。
 公共交通機関は、JR及び私鉄運休、路線バス運休になってるんですよね。高速道、国道、県市道の状況は、国道8号線の通行止めのほか、国道や県市道の通行止めも多数あった、中部縦貫道、北陸道も通行止めだということが書かれています。
 福井では147センチで武生は111センチ、今庄では122センチと、福井市の1500台の立ち往生は連日報道されていたことで、記憶に新しいことですが、大野市への避難途中で車が立ち往生し、孤立してしまう可能性も当然あります。
 原発事故による避難と、雪害による影響で、避難途中に立ち往生した場合、場所や放射線にもよりますけども、被ばく防護して救助に当たること、こういうことは現時点で想定されているのか、しっかり救助に当たることができるのか伺います。


町長
 この異常気象時、先般も台風のときは外出しないようには避難を指示していくんだ、処理していくんだというような新聞記事も出ましたけども、今後いろんな詳細な状況によって、どう町民に計画を定めて、徹底していくのかというのは、大いに見直されていく必要があるんかなというふうに思っております。
 また、我々の認識では、相当大野もたくさん雪が降りましたけども、福井と大野、交通量も違いますし、いろんな条件も違うんかなというように思いますが、大野市、あるいは池田町なんかの除雪体制、道路の確保、これは相当違っておったと。大野市内は完全に麻痺するというようなことはなかったというふうに聞いておりまして、そこら辺の差もあるんかなというふうには思っております。
 そこで、広域避難計画では、暴風雪や大雪時など、外出を控える等の安全確保を優先する必要がある場合は、天候が回復するなど、安全が確保されるまでは屋内退避を優先して、その後天候が回復し、道路状況やプラントの状況の確認の後に避難を実施することとしております。
 よって、先ほどの避難先の対応も含めて、国、これによって県道も相当重要な路線でございますんで、知事は国の対応をちゃんと決めて、決まったらそれに応じて、また県も検討していくということもされておりますんで、町もそれを待って、今回の経験も含めて検討していく必要があるんではないかなというふうに思っております。


河本
 私の友達で大野出身の方がいるんですが、雪下ろしなどを手伝おうと実家の親に連絡したら、家までたどり着けない可能性もあるし、危険だから帰ってくるなと言われたそうです。
 個別に対応していくことも必要なんですけど、結局原子力防災計画では、対策の強化は今のところできてませんし、4年前に指摘した豪雪地域への避難がいかに困難か、今回の福井豪雪で、雪害時の原子力災害による避難が避難する側、受け入れる側にとっても現実的ではないことがわかったんじゃないでしょうか。実効性に欠ける計画だということなので、しっかりと広域避難計画の抜本的な見直し、再検討、すぐにでも始めていただきたいと思います。
 今回の雪害によって、嶺北の市町では、ガソリン・軽油・灯油などの生活に必要な燃料供給が不足するという事態に陥りました。除雪に必要な重機の燃料も心配されていたわけですけども、雪害対策に追われ、生活に必要な燃料が不足している場合に、また、身の危険を感じながら雪害対策に追われているときに、原子力災害で美浜町民が避難することが可能なのかどうか、この点について伺います。


町長
 これも先ほどの、内閣府で検討されておる全体計画に含まれるんかなというふうに思いますけども、今回の豪雪による影響を含めて、今後の検討の中で、避難先の生活の維持についても、当然検討されるものというふうに考えております。
 今の計画では、物資が不足するような事態に陥ることになれば、防災計画において県及び町は、国または原子力災害対策本部に物資の調達を要請するということになってます。
 要は、・・・援助を求めるということになっております。
 また、県は要請を待ついとまがないと認められるときは、これを待たずに被災自治体に対して物資を確保して輸送するものとされております。したがって、要請のあった場合の対応を、国・県では当然検討されると。今の計画では、町は要請するということになってますから、要請に応じられるんかどうか、そういうことも含めて検討されるというふうに認識しておりますし、また、そういう点については、先ほど言いましたようにしっかり国にもどういう対応されるのか要請をしていきたいなというふうには思っております。


河本
 今回大雪が収まった後でも「なだれ」が起きて、国道158号線が通行止めになっています。豪雪地域への避難は、「なだれ」の危険性も伴います。
 いつ収束するかわからない原子力災害で、心身ともに疲れた町民のことも考えていかなければならないと思っています。
 高まる放射線量と困難な避難計画の中で、立ち往生も想定されます。ようやくたどり着いた避難先でも、雪害対策、防寒対策、燃料や生活物資の確保に追われます。さらに受け入れる側の余裕がなくなれば、不満の矛先が避難している美浜町民に向くかもしれません。
 一人暮らしの高齢者や要介護者、障害者、子供たちが、避難やその後での避難先での生活に耐えられるかどうかというのも心配です。過重なストレスと将来への不安を少しでも緩和し、住民の命と健康を守るために、豪雪時の対応を検討していかなければいけないと思います。
 大飯原発や美浜原発が過酷事故を起こして避難が必要になった場合、場合によっては大野市への避難ができないかもしれません。雪害などで大野市に避難できない場合に、どこに一体避難するのでしょうか。現在の計画では、おおい町と大野市に避難するしか場所が設定されていないので、もし雪害で避難できない場合にどうしていくのか、考えを伺います。


町長
 今、避難先の多重化と言いましょうか、1カ所でなしに、美浜町では御案内のとおり東の大野市と西のおおい町ということで、避難先を指定されております。どちらに避難するかは、原子力災害時に避難及び一時移転の実施に当たっては、原子力規制委員会が施設の状況や緊急時モニタリング結果等を踏まえて、その必要性を判断して、国の原子力災害対策本部が、輸送手段、経路、避難所の確保等の要素を考慮した避難等の指示を出すことになっておりまして、指定された避難先の状況も踏まえて、総合的な判断により避難先が決定されるというふうに考えております。
 なお、あらかじめ、今議員おっしゃるように、指定された市・町への避難が困難な場合においては、県や国がその状況に応じて避難先を調整するということになっております。
 それで、今議員御指摘のとおり、雪を経験に、これも非常に大きな経験であったというように思いますが、仮にこれが地震やったら、これは太平洋側でも大きな地震起きると考えられておりますし、まさしく一番最後の、あらかじめ指定された市町に避難ができない場合は、その状況によってやっぱり考えていくという、最後これに尽きるんじゃないかなというふうに思っております。
 仮に、地震で橋が落ちたということになりますと、これはもう何カ月単位でもう避難できません。今回の雪は2週間たったら、もう1週間後にはうそのような状況になっておったという話を、先日も福井行ったら聞いておりますけども、やはりそういうことでない場合も想定されるわけでございます。これは土砂崩れとか、重要な場合はもっと長期間に渡って経路が確保されないということが考えられるわけでございますんで、いろんなことを考えて、避難先の多重化、これは今美浜町では先ほど言いましたように二元化しとるわけでございますが、もっと多重化をさらに考える必要があるんかどうか、ここら辺は今後も国・県とも前提条件を指導いただきながら検討する必要があるんかないうふうには考えております。


河本
 やはり多重災害を想定した取り組みをしっかりやっていかなければいけないと思います。何より住民の命と健康、そして美浜で暮らせる生存権、行政は守っていかなければいけません。
 原発の直接的な安全対策は事業者が行うわけですけども、再稼働については町の同意が必要となります。新規制基準に合格したからと言って、原発は絶対安全なんていう安全神話はないわけです。
 原発の直接的な対策は事業者の責任。一方で、原子力防災計画による住民の避難で、住民の生命、健康、権利を守るのは自治体の責任です。
 今回の福井豪雪考えますと、「わざわざ豪雪地域に避難するなどあり得ないことだ」と、これまでも多くの人が感じてきたと思っています。
 ほかにも、美浜町の場合、市外への避難経路には、敦賀市や若狭町を通る必要がありますが、いずれも山間部で雪深いところです。豪雪に原発事故が重なれば、県外への避難も困難になることが予想されます。
 美浜町だけで計画の再検討をすることができないのであれば、国や県の支援をもらって、これからしっかりとそういうところも考えながら、避難計画見直していくということですけども、事業者の安全対策と自治体の原子力防災計画というのは一体で機能しなければならない。住民の命と健康、権利を守ることが一体に機能しなければ原発の再稼働などできないということです。
 今、豪雪時の対応が懸念され、課題として上がっています。豪雪のときに大野市への避難というのはやはり困難ですので、住民を守ることができない現在の防災計画、避難計画のままでは、再稼働に同意すべきではないと思います。
 住民を守るのは行政の責任です。行政の責任で住民を守ることができないのであれば、廃炉を今すぐにでも決断すべきです。


2、町政アンケートや報道による原発問題について

河本
 次の質問に移っていきます。
 町政アンケートや、報道による原発問題について質問していきます。
 私たち日本共産党が12月から実施した町政アンケートに、多くの方から返信をいただきました。政党支持の枠を越えて、美浜原発1・2号機の廃炉について、納得できるという回答や、原発とは関連しない他の産業を振興していくことを望む声が多くよせられました。
 後継者対策の強化による農業・漁業の振興。農業・漁業と結んだ観光産業の振興。特産品の開発。再生エネルギーの研究開発、普及などの産業化を求める声が多くありました。
 新聞報道の世論調査によれば、将来的に原発ゼロを望む声が64%。今すぐゼロというのが11%。合計すると75%と、原発ゼロを望む声は高い数値を示しています。
 町民からの意見の中に、原発依存の考えから方向転換を考えてほしい。原発に依存したままでは他から完全に取り残される。原発に代わる産業をつくってほしいという意見がありました。この切実な声にこそ町行政は真剣に向き合うべきだと考えますが、将来展望も含めた町の考え方を伺います。


町長
 今議員、アンケートをとられたということでございます。この原子力にかかわらず、町政に関する、あるいはいろんな考え方に関する議論は、いろいろ、さまざまな意見があるというのは承知いたしております。
 そこで、私も議員御指摘のとおり、町民の声を町政に反映させることは原則であるというふうに考えております。声を集めるための努力をいろいろしてまいりました。その中で、選挙のときの公約、これはしっかり町民にお示しをさせていただいております。私は、原子力に関しましては共生していきたいということで、町民に真意を問うたつもりでございます。
 また、その公約を取り入れた町民主体で立てられた総合振興計画、これがあるわけでございますけども、最も重要であると考えておりますこの振興計画。これは町の10年間の指針でございますんで、重要であるというふうに考えております。
 この策定に当たっては、町民と行政が一体となって共同でまちづくりを行う計画とするために、平成26年度に町民アンケートや各種団体意向調査、中学生までも含めたアンケート等を実施しまして、第5次振興計画の策定を行っております。
 そこで、平成26年に行った町民アンケートでは、今後のまちづくりにおける重要度についてどう思いますかということで、43項目についてアンケートを行っておりますけども、2,000人に対して行いました。そこで、1,114名の町民から回答をいただいたということでございます。その中で、原子力の共生についての項目では、重要である、あるいはやや重要であるの回答が589名、52.9%。反対に、あまり重要でない、重要でないの回答が85名、7.6%という結果になっておりまして、原子力との共生が約7倍あったということでございます。それ以外には無回答であるとか、どちらとも言えないというのも約440人ほどあったということなんですが、回答された方は共生してこうというのが7倍あったということでございます。
 これは、私は非常に重いと思っていますのは、3.11以降3年しか経ってない、26年ですから。そういうときに調べた結果でございますんで、3.11以前の第4次、今が第5次なんですが、4次はどういう結果やったか、こういう設問あったかどうかちょっと調査しておりませんが、10年前。もっと高くなっておったんではないかなというふうには思ってますが、3年後でこういう高い支持をいただけたというふうに思ってます。
ほかに優先度が高いものとして、議員もおっしゃっておられる雇用対策、住宅対策、産業の連携、商工業の振興、観光の振興、ここら辺もやっぱりありました。これも議員御指摘のとおりでございます。
 また、各種団体、工場さんについても、原子力発電所の再稼働と廃炉事業、そこらからリプレースを含めたエネルギー産業へ継続参画と新規算入への取り組み、並びに美浜の農林水産業と観光業との連携を模索して、総合的な取り組みの構築を図ってほしいとの意見も多くあったということでございます。
私としましては、そういう方向で今全力を尽くしておるつもりでございまして、ここ数年その成果も現れてきておるんではないかなというふうに思っております。


河本
 共産党が行った町政アンケートの中でも、日本共産党というのは、原子力に対して反対の立場を明確にしておりますんで、そういう意見が多いのかなと思いますけども、中には共産党の政策よくわからないけども、原発には反対だという意見もありましたし、憲法改正には賛成だけども原発は反対という声もありました。共産党の支持にかかわらず、広く町民から意見の聴取ができたと思っておりますし、こういう町民の声をこれからも政策に生かしていきたいと考えています。
 町民からの意見の中には、「原発関係の資金に依存する町民の意識をつくり上げ、全体として原発や行政に依存する町民性になっているような気がする」という意見がありました。
 電力会社や原発メーカー、原発推進行政や議会など、原発利益共同体の城下町に住んでいると、多くの人が感じていると思うんですけども、原発の問題を公には口に出せない息苦しさがあると思います。政治が原発に依存する町民意識、町民性をつくりあげてきたことが町全体の創造力や独自性、やる気を妨げているのではないか。原発依存体質が、人口の流出や、町の停滞、衰退につながり、町の賑わいを失ったと考えている町民もいます。
 町として原発依存体質というのをどのように考え、町民が抱える息苦しさを解消していくのか、この点について町の考えというのを伺います。


町長
 今、議員御指摘のとおり、意見は100%では、共生していこうという意見は7倍あったということなんですが、私は100%ではないというふうには、これは自覚もいたしております。
 町民の中には、原子力のみならず、農業や観光等の問題に関して、さまざまな意見があることは自然なことですし、意見を集約するために、また、お互いが理解し合うために議論をすることは重要なことであるというふうに考えております。
 私はそういう面で、ハートフル対話では原子力問題、私の考えを示しながら現状をしっかり示させていただいておりますし、事業者にも町内の皆さん方にしっかり理解活動は進めてほしいという話は常々いたしております。これは現状を含めて、特に事故直後なんかはしっかりやってもらう必要があるんではないか、ほおかぶりしとったんではだめだろうということで申し上げております。
 この原子力を町民に理解していただくためには、原子力の仕組み、あるいは安全確保対策、さらには協定や法律等を説明して、さらに日本のエネルギー事情、あるいは地球温暖化防止に果たしている役割、こういうものもやっぱりしっかり理解してほしいと。これは誇りを持ってということでございますんで、エネルギー、あるいは地域温暖化というような大きな問題を認識してもらうためにも必要なことであると私は考えております。
 さらに、地域振興、議員は弊害というようなこともちょっと言われましたけども、地域振興も非常に重要な、町民理解の中の一つであろうというふうに思っております。そういう全体の理解の上に立って原子力を推進していく必要があるとかんがえておりまして、町民理解のためのこのいろんな活動に努めております。
 また、関西電力を始めとする事業者や国、県に対しても町民はもちろん、国民、県民に対してしっかり説明してってほしいということも要望しておるわけでございます。また、将来を担う子供たちに対しては、原子力だけではなくて、エネルギーの大切さと地球環境を守る重要性を勉強して、自分たちでその理解をしていってもらう。こういうことを実行しておるつもりでございます。
 そういう点からしますと、町と原子力は、私の考えでは原子力は共存共栄の立場にありまして、共生であって依存ではないと。やっぱり依存というのは、一方的に町が電力におんぶしておるというようなことになるんかなと、寄りかかっとるということになるわけでございますけれども、そういう理解をした上で、しっかりやっていくというのが私は共生ではないかと、依存ではないというふうに考えております。


河本
 依存ではないと言われても、依存のようにしか見えない人もいますし、私も依存にしか見えない方なんですけど、原発で働く労働者や家族、原発をこれまで容認してきた住民も、原発事故の不安というのを抱えてくらしています。
 息子が原発で働いているという人も、次の世代にはもう原発は必要ないようにしてほしいとか、中には原発の経済的影響下にある一部の人が原発を推進しているだけだと言う人もいます。75%が原発ゼロを望んでいるという世論調査や、町政アンケートの内容を見ても、多くの町民が原発の廃炉を歓迎し、原発に代わる産業の育成と地域振興を期待していると感じます。
 2月2日に、町の原子力懇談会が関西電力の原子力事業本部で開かれたという報道がありました。町民側からは、原発のリプレース、置き換えを望む意見が相次ぎ、岩根社長は美浜の地でリプレースをやりたい思いは変わっていないと述べたと言います。町民側からは、オブザーバーの山口治太郎町長含め、各種団体の代表ら15人。町民側からは、美浜からの原子力の灯が消えることがないようにリプレースをお願いしたい、リプレースの検討のために調査を早急に再開してほしいなどの声が出たと書いてありました。
 原子力懇談会に参加した各種団体というのは公表できるのでしょうか。できるのであれば公表していただきたいと思います。


町長
 この御質問の美浜町原子力懇談会、これは関西電力が平成16年に発生しました美浜発電所の3号機事故の再発防止対策の一環として、毎年社長みずから出られて、幹部の皆さんが出て、町内の各種団体、あるいは区の代表者等も含めて原子力発電所の運営等に関する忌憚のない意見を聞くということで開催をされております。したがって、声というのは相当重く関西電力の幹部の皆さん方もとっていただいておるというふうに私は理解しております。
 平成17年度から実施されておるわけですが、毎年冬にされておるんですけども、私も毎年オブザーバーとして出席をさせていただいております。懇談会の後にプレスの質問にも、私答えさせていただいてますし、社長もオープンにして答えられております。
 そしてこのプレスが、開催前の社長の挨拶はしっかりその場所に入られてから、説明者もオープンにしてやられております。ただ、質問審議に入りますと、審議って言うんですか、会議に入りますとプレスの方は出てくださいということで出ておられますけど、それを総括的に後ほどこういう意見があったということでオープンにされております。固有名詞だけは出ておりませんけど。したがって、団体名や出席者名は、これは関西電力が主催されてますんでオープンされてますし、私のほうから述べさせていただくというのはちょっと控えさせていただきたいなと、御理解いただきたいなというふうに思います。


河本
 団体名もオープンにされているという答弁でした。この各種団体というのは、原発を推進している団体というふうに認識してもよいのでしょうか、この点を伺います。


町長
 出席団体を見ますと、町内の主な団体、いろいろ大きな業界をまとめておられる団体ですね、これは全て出ておられます。また、地域の代表者も出ておられます。原子力を推進されておる、団体として、きちっとまとめておられるかどうかというのは私はちょっと承知しておりませんけども、総じてもうほとんどと言ってもええかもしれませんが、共生していこうということで、安全対策言われる団体もありましたし、環境問題も指摘される団体もありました。例えば防潮堤つくるために木を切ったりされるわけですが、そういうことに対する環境対策を指摘される方もありましたけども、それは部分的な意見で、原子力との全体は共生していこうという考え方が主流やというふうに思っております。


河本
 この各種団体の代表の方というのは、個々の団体でこのリプレースとか原発の再稼働を求めるようなことを決議して、団体の方針として原子力懇談会に参加しているのでしょうか。どうなんでしょうか。


町長
 これは議論されてるところもありましょうし、私はその内容については承知をしておりません。代表者が自分たちの業界を担う代表として意見を述べておられるということでございます。


河本
 原発の推進団体でもないですね、団体の代表というのが原発のリプレースという重要な問題を決議もなしに求めることができるとは思えないんですけども、これは団体の代表として言っているのか、個人的な要望として言っているのかというのが、どうにも判断のつかないようなもので、新聞報道とか見てますと美浜町民全体が原発のリプレースを求めているかのように見せたり、思わせるのは納得がいかないと考えてるわけです。
 原発の推進とかリプレースを求めている人っていうのは確かにいると思うんですよね。しかし一方で、原発を推進しているのは一部の人だけだという町民もいますし、原発は必要ないと思っている町民も確かにいます。
 この各種団体の方も、町長がオブザーバーで参加していることから、関電や町長に忖度して要望しているんじゃないかというふうにも思えるんですが、その辺について町長の考えを伺います。


町長
 これは各種団体の意見なんかを、また、議員各種団体にしっかり確認をして聴取をされてまとめて発言いただければ、私のほうからそういうことを確認して、こういう場所でお答えするのは適当ではないと、こう思っていますんで、これは御理解いただいておきたいなというふうに思っています。
 私の記憶では、もう十数年出とるわけですが、3・11直後も含めて13回出させていただいていますけれども、もう原子力発電所は共生できんからという意見は、もう出ていってほしいとか、そういう意見はなかったというふうに記憶しております。


河本
 先ほど、町長も言われてましたけども、この原子力懇談会は2004年8月に美浜3号機で起きた蒸気噴出事故を受けて、翌年度から開かれているものであります。
 今回で13回目となっているわけでありますけども、現在再稼働の準備を進めている美浜3号機で死傷者を出した事故ですよ。そしてこの間も、いまだ収束していない福島第一原発事故の教訓があるわけです。
 最近では、微細なガラス玉に放射性セシウムが閉じ込められているセシウムボールという新たな放射性粒子も見つかっています。これは水に溶けないために、体内や環境中に長期間残留する懸念が指摘されています。
 政府が30年前に研究していた原発テロの被害予測では、最大1万8000人が急死するということも調査されています。長期間、放射性セシウムに汚染され、原発から最大約87キロ圏内で住めなくなるという研究予測もされていました。
 原子力懇談会の記事を読んでいますと、死傷者を出した美浜3号機の事故も、福島第一原発事故で土地に根ざした生活や生業を失った人々、積み上がった汚染土壌、たまり続ける汚染水、復興を遅らせているのは原発事故なんだという現実をもう忘れてしまっているんじゃないかとさえ思えてしまいます。
 この各種団体から、もう原発は必要ないとか、関西電力も自然エネルギーの活用を進めるべきだなどの意見は出なかったのでしょうか。町長に伺います。


町長
 原子力のいろいろな指摘は、やっぱり事故があればあります。しかし、全体として原子力に対して、全体として原子力発電所をうんぬんするような意見はなかったというふうに考えております。


河本
 関西電力などの電力事業者の関係で、原子力事業への理解活動や地域対策による、この各種団体への寄付金とか支援援助の関係性というのはあるんでしょうか。そのことについて伺います。


町長
 私は理解活動、これは戸別訪問等で、また、見学会なんかも積極的に受け入れてほしいという話を関西電力にはお願いしておりますし、私自身もそういうことは必要であると思っております。
 一方で、寄附とか援助とか、あるいはそういうことは関電や関係団体からも聞いてはおりません。地域貢献はしっかりやっていただきたいというお願いは我々もいたしております。


河本
 昨年、再生可能エネルギーが過去最大まで拡大したことや、節電が進んで電力の供給余力というのが東日本大震災前の2010年を大きく上回ったんですね。
 電力需要に対する予備率というのは、震災前が約9%、2016年が約13%、2017年が約14%で、原発がなくても十分余力があるんですね。
 経済や雇用ということを考えても、原発には被ばく労働や自然災害、事故の危険リスク、訴訟リスクもあります。先行きの見えない放射性廃棄物の処理など、人材供給や原発の停止リスクを抱えています。大きな発電量を持つ原発が一斉に止まると、電力供給や経済性、雇用の穴も埋められなくなります。原発に固執すればするほど、電力供給も経済も雇用も不安定になる要因になるんですね。
 ましてや、敦賀半島には多くの活断層があることもこれまで指摘してきました。美浜原発の基準地震動は993ガルと、現在再稼働されている原発と比較しても最も高い値です。それだけ断層地震の影響も大きいということですし、そもそも基準地震動の計算方法が緩くて、数値はもっと大きくなるという指摘もあります。
 再エネ活用と節電が進む中で、原発の必要性はもうありません。原発は安いという根拠も乏しくなってきています。それに加えて、敦賀半島は原発の立地に適した場所ではありません。そのことを理解している住民も多くいます。
 これまでは、町の財源確保のために、国の原子力政策に協力してきたんでしょうけど、現在データ改ざんの問題などで国や素材メーカーに信用が持てないような状況です。
 原発が安全なものなら、全て電力事業者の責任でやりなさいという元総理もいますし、75%の原発ゼロを求める国民世論もありますから、町の財源確保になるような原発の交付金や補助金というのも近い将来なくなっていくんだろうと思っております。
 町の財源や地域振興策、経済や雇用、何でも原発に頼るという時代は既に終わっています。本来こういう社会情勢をしっかり見極めて、町が進むべき道を考えていかなければならないと思うんですね。
 私は、原発に頼らない町の独自性や町民の自主的な活動の向上、海や山、川、湖という自然環境を生かしたエネルギーの発掘、また、それらの組み合わせによる産業や生業の構築ですね、自然エネルギーと農林水産業を地域振興策の柱として位置づけていくことが、これからの町に重要な政策になると考えています。
 現在、再エネ100%の運営を目指す企業で、RE100という企業グループというのができているんですね。アメリカのアップル社やマイクロソフト、ドイツのBMWなど128社が加盟して、世界に広がる部品生産企業にも再エネの活用を求めているそうです。
 再エネの活用に協力できる企業は、受注面で優遇される可能性がありまして、再エネ化というのが企業の業績に直結する課題になっているんですね。RE100のサイトに名前が掲載されて、再エネ化に取り組むことが社会的責任を積極的に果たす企業としてPRできる効果も生まれているそうです。
 これからは、企業だけではなくて、自治体、企業、住民も再エネ化に積極的に取り組むことが社会的責任を果たし、町のPR効果にもつながるようになっていくと思うんです。
 自治体や団体、住民も原発に固執するのではなく、再生可能エネルギーの普及・促進こそ、国や関西電力に求めていくべきだと思います。


3、エネルギー構造高度化・転換理解促進事業費補助金について

河本
 次に、エネルギー構造高度化・転換理解促進事業補助金について質問していきます。
 エネルギー構造高度化・転換理解促進事業の目的、概要には、日本のエネルギー構造は長期的に多層化、多様化することが求められています。各地の原発立地地域や、その周辺地域においても再生可能エネルギーも活用したバランスの良い地域振興に取り組んでいく必要があります。
 具体的には、各地域におけるエネルギー関連や研究、再エネを活用したまちづくりのビジョン策定に加え、実際に発電施設などの導入も支援することで、地域における多様なエネルギー構造への理解を深め、持続かつ自立的な地域発展につなげますということが書いてあります。
 また、成果目標として、エネルギー構造の高度化の必要性が深く理解され、補助先の自治体が民間ビジネスとも連携した自立的な発展の絵姿を描き、実現することを目指しますと、こういうふうに書かれています。
これは、町の再生可能エネルギーの普及・促進に大きく役立つ補助金だと考えています。役に立つ補助金だからこそ、その使われ方が気になっているんですが、エネルギー構造高度化・転換理解促進事業補助金、この補助金はハード面で最大5億円まで申請ができるということを全協で聞きました。現在ハード面で幾らまで事業を申請しているのか伺います。


町長
 高度化補助金、積極的に私も、議員おっしゃったように取り入れてやっていくという方針をとっております。今、幾つか通告をいただいていますけども、その現状、時間ないようでございますので、担当課長からお答え申し上げたいというように思います。


エネルギー政策課長
 私のほうからお答えさせていただきます。
 平成29年度におきましては、一つといたしまして、「きいぱす」ですね、展示設備整備事業というようなことで、追尾式の太陽光発電を設置、今工事してございます。事業といたしましては、約1億300万ほどでございます。
 また、太陽光のLED等の設置事業ということで、これにつきましては町道久々子・東レイク線ということで久々子湖畔でございます。それから、総合運動公園の太陽光によるLED等の街灯の設置、そういった工事をしてございまして、これについては約8,700万ということでございます。


河本
 時間も迫ってきているんですけども、いけるとこまでいきたいと思います。残った分はまた次回ということで。
 平成30年度予算にも、美浜町レークセンターの再開に向け、ソーラー船を導入することで美浜町の観光に与える影響を調査し、再生可能エネルギーを活用した電力供給を行うための設備、設置に向けた可能性を調査する財源として、この補助金が2,752万円計上されています。
 昨年のソーラー船の設計もあわせて、このソーラー船に関係する予算で総額いくら使用しているんですか。


商工観光課長
 この御質問に関しては、私のほうからお答えをさせていただきます。
 平成29年度の調査事業におきまして、再生可能エネルギーを活用した新たなソーラー船の可能性を検討し、性能含めた上で運航コースや運用システムの仕様等を検討してまいりました。予算額は1,841万円となっております。ここでは、ソーラー船のシステムの検討を行い、船形等の設計には至っておりません。引き続き平成30年度において、新レークセンターの基本計画の策定と、再生可能エネルギーを活用した電力供給を行うための設備、設置に向けた、また可能性調査を実施して、導入船以外の施設等について機能や規模、管理、運営手法や電力貯蔵システムの検討を進める予定となっております。この双方あわせますと、4,593万円ということになります。


河本
 遊覧船を運用する事業者もいないのに、このソーラー船を設計したり、可能性を調査しても、それが町の活性化につながって町民に利益、有益になるような事業になるとは想像できないですね。
 エネルギーの高度化・転換理解促進事業というのは、廃炉が決まった自治体が原発への依存度を減らせるように、新たに取り組む再生可能エネルギー関連事業を支援する事業として始まったんですが、「きいぱす」や「ソーラー船」の事業が将来的に、これ原発依存度の低下につながるんでしょうか。そのことについて伺います。


エネルギー政策課長
 今、御指摘のエネルギー構造高度化・転換理解促進事業でございますけれども、国では平成26年の春に、エネルギー基本計画をまとめてございます。その中でも、今御指摘のように原発依存度を可能な限り低減するというふうにはされてございます。そういった方針の中で、平成27年の7月でございますけども、エネルギー長期需給見通しというものが示されてございます。その中で、2030年における原子力発電の割合を20から22%、再生可能エネルギーは20から24%というふうにされてございます。この方針につきましては、その前のエネルギー基本計画、平成22年6月でございますが、これは民主党の政権のときに立てられたものでございます。
 そのときには、地球温暖化対策の必要性から、2030年の原子力発電比率を53%まで高めるというふうにされてございました。そういった、この大きな福島第一原子力発電所の事故を経て、大きく政策の変更がなされてきたということでございます。
 こういったことについて、原子力発電の廃炉が行われる立地自治体を中心として、先ほど廃炉が行う自治体ということでおっしゃられましたけども、それだけではなくて、周辺の自治体等も含めてエネルギーの長期需給計画に定めるエネルギー構造の高度化等について、地域住民との理解促進をはかっていくためということで、再生可能エネルギー等の導入による地域振興の取り組みを支援するとしてこの補助金が創設されたということでございます。
 そういうことで、町では平成28年度にエネルギービジョンを策定してございますけども、こういった再生可能エネルギーの取り組みというものを通して、新たな地域の課題、あるいは地域の活性化に資すべくというようなことでビジョンを策定したということでございます。ことし、29年度におきましては、さらにそれを事業化していくべく、事業化計画を取り組んでございます。そういったことで、町といたしましては、議員が御指摘されております原子力発電の依存度低下というために、こういった事業について取り組んでおるのではないということを、改めて申し上げたいと思います。


河本
 時間が来ましたので、質問通告には、海洋ごみを資源エネルギーに転換していくことなどの具体的な議論をしていきたいと思っていたんですが、時間もないのでまた次にやります。これで、私の一般質問を終わります。

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