「もんじゅ」は廃炉、原子力機構は組織解体ですね。

「もんじゅ」勧告へ
存続は有害、ただちに廃止を
 しんぶん赤旗2015年11月6日

 20年前に事故を起こし、運転再開の見通しが立たない高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」(福井県)に対し、原子力規制委員会がこれまでの運営主体、日本原子力研究開発機構には安全に運転する能力はないと、あらたな運営主体を見つけるよう文部科学相に勧告することを決めました。「もんじゅ」は運転を停止していても周辺に集中立地する原発とともに住民の暮らしを脅かし、巨額の費用もかかります。存続させること自体が有害であり、ただちに廃止すべきです。

20年前に大事故起こし

 「もんじゅ」は、ウランを燃料に発電する原子力発電所の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、それを再利用して発電する原発です。燃料にしたプルトニウムをさらに再処理すれば、燃やした以上の燃料が取り出せるというので、「核燃料サイクル」を実現する「夢の原子炉」だとまで宣伝されました。

 しかし、猛毒で原爆の材料にもなるプルトニウムは取り扱いが極めて困難です。しかも、高速増殖炉の炉心を冷やす冷却材には普通の原発のように水ではなく、水分に触れれば大爆発を起こすナトリウムを使うので、技術的にも難しく、運転は極めて危険です。

 実際「もんじゅ」も1994年に臨界に達した後、翌95年にはナトリウムが漏れ出す大事故を起こし、以来20年間も運転できていません。世界各国でも高速増殖炉の開発に取り組みましたが、いまでは日本以外の国は相次いで開発を中止しています。「もんじゅ」を存続させても、運転できる見通しはほとんどありません。

 運転を停止しているうちにも設備は老朽化し、試運転を始めても事故が続き、2012年には約1万件もの機器の点検漏れも発覚しました。原子力規制委は一昨年運転再開の準備そのものを禁止、その後も点検計画の前提になる機器の重要度分類の誤りなどが判明しました。このため今回、原子力規制委がついに、運転を停止していてもまともに管理できないのに運転再開などあり得ないと、原子力研究開発機構以外の運営主体を探すよう、異例の勧告に踏み切ったのです。

 原子力規制委は、「もんじゅ」の計画そのものの中止を求めていませんが、運営主体を変えればうまくいくという保証はどこにもありません。もともと原子力研究開発機構が運営主体となったのも、ナトリウム漏れ事故を起こした当時の動力炉・核燃料開発事業団を改組した核燃料サイクル開発機構から引き継いだものです。運転再開の見通しが立たない以上、計画そのものを中止すべきです。運転を停止していても、1日約5千万円もかかります。再開はあきらめ、「もんじゅ」は廃止すべきです。

「核燃料サイクル」撤退を

 問題の根本には、破綻した「核燃料サイクル」政策に政府があくまで固執し続けていることがあります。安倍晋三政権が昨年決めた「エネルギー基本計画」も、原子力を「重要なベースロード電源」と位置づけ、「核燃料サイクル」の推進や「もんじゅ」の継続を打ち出しています。こうした政策そのものを根本的に見直すべきです。

 「即時原発ゼロ」を実現し、「核燃料サイクル」政策から撤退してこそ、原発事故の危険を根本からなくすことができます。


もんじゅ運営交代 勧告へ
規制委「原子力機構 適当でない」


 原子力規制委員会は4日、事実上の運転停止命令を出されている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で保守管理上の問題が繰り返されることに関して、同機構に代わる適当な運営主体を明示するよう求める勧告を馳(はせ)浩文部科学相に出すことを決めました。規制委発足以来、規制委設置法に基づく初の勧告となります。来週の会合で文案を検討する予定です。

 田中俊一委員長は「もんじゅの運転を原子力機構に任せるのは適当でない」と指摘。文科相に対し、原子力機構に代わってどのような者が適当か、「具体的に特定して明示すること」や、さらに、明示できない場合は、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことを要求。半年をめどに回答を求めることにしました。

 もんじゅは2012年に多量の機器の点検漏れが発覚。規制委は13年、抜本的対策を講じるまで、もんじゅの運転へ向けた活動を停止する命令を出しました。その後も管理上の不備が相次いだため、規制委は、文科省に対応を求める文書を2度出してきました。

 しかし8月には、機器の点検間隔に関わる安全重要度分類の誤りが新たに判明。規制委は、同機構にこの問題での報告を命じるとともに、文科省の研究開発局長や同機構理事長から意見聴取を行いましたが、状況が改善される保証がないとして、今回の決定となりました。


もんじゅ 廃炉しかない
機構 くり返し違反行為
税金投入1兆円、運転実績ゼロ


 原子力規制委員会が4日の定例会合で、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の運営主体として“不適格”と判断した日本原子力研究開発機構。2013年5月に1万件近い機器の点検漏れが発覚し、規制委から運転再開作業の停止を命じられて以降も、同機構の違反行為が繰り返され、「極めて異常な状態」(規制委)でした。運転を任せないとしたのは当然です。

 しかも、規制委でも指摘されたように、こうした安全軽視の体質は、1995年のナトリウム漏れ・火災・爆発事故以来、「問題が根深く存在している」とされているものです。

 「もんじゅ」は、原発の使用済み核燃料から再処理で取り出した、毒性の強いプルトニウムを燃料に使い、使用した以上の燃料を生み出すとして「夢の原子炉」という触れ込みで政府が開発を進めてきました。政府が推進する、使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを使うという「核燃料サイクル」の柱に位置づけられています。

 一般の原発と違い、水や空気にふれると爆発的に反応する液体の金属ナトリウムで原子炉を冷却するため、特別に大きな危険があります。実際、1994年に初臨界に達しましたが、1995年に配管からナトリウムが漏れる火災・爆発事故が発生し、14年以上停止。2010年5月に運転を再開したものの、トラブルが続き、同8月には重さ3・3トンの核燃料交換装置が落下する事故が起き、再び運転できない状態になりました。運転開始から20年以上たちますが、事実上運転実績はありません。しかし、「もんじゅ」建設などにこれまで投じられた税金は1兆円規模に上り、現在も毎年200億円近く計上されています。

 国はただちに廃炉を決断すべきです。

 (「原発」取材班)

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