憲法破壊の異常事態に美浜町のみなさんはどう判断しますか?私は憲法を守り、戦争法案を阻止します。

安保法案廃案声明「普段は距離を置く憲法学者も賛同した」呼びかけ人・永山教授に聞く
 国会で審議中の安全保障関連法案をめぐり、「立憲主義に反している」「憲法9条に反している」として、憲法学者たちから「廃案」を求める声が高まっている。東海大学の永山茂樹教授らが呼びかけ人となって6月3日に発表した「安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明」には、171人の憲法学者が賛同者として名を連ねた。その後、賛同者はさらに増え、6月18日時点で231人に達している。憲法学者たちは、なぜ声を上げているのか。永山教授に話を聞いた。
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●異常な事態が起きている


――賛同者の現状について教えてください。

 昨年7月に政府が集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をしたときも、憲法学者の連名の形で反対声明を発表したのですが、昨年7月から10月まで呼びかけ、賛同者は175人でした。今回は、3週間足らずで約230人が集まりました。

――どうしてここまで広がったのでしょうか。

 去年の7月の閣議決定のときよりも問題が深刻であると考える憲法学者の意識が、賛同者の数に表れているのではないかと思います。7月の閣議決定は法律ではなく方針でした。しかし、今回は、具体的な権利義務にかかわる法律になるかならないかという問題です。

 憲法学者の中には、普段は社会的なアピールには名前を出さず、一定の距離を置くことが大事だと考える人がいますが、そのように考える学者の中にも、「今回は非常に重要な問題だから、自分の名前を出してでもアピールしようと考えた」と賛同してくれる人がいました。憲法学者が声を上げざるを得ないような、異常な事態が起きていると感じています。


●5人で話し合って仕上げた


――声明はどのように広がったのでしょうか。

 私を含めた呼びかけ人の5人で、知り合いの憲法学者に地道にメールを送って広げました。直接の連絡先は知らない学者でも、「この大学には、あの先生がいる」ということはわかるので、大学に声明文を郵便で送って、賛同を募りました。また、いったん賛同してくれた人が、自分の知り合いに声明文を紹介する形で、広がっていきました。

――憲法学者の人にもそれぞれ考え方の違いがあると思います。どうして多くの学者の賛同を得る声明ができたのでしょうか。

 呼びかけ人の5人で話し合って、最初の文面を作りました。その後、他の呼びかけ人20人くらいからメールで意見を聞いて、文面を仕上げました。

 「もっと細かいところまで書いたほうがいい」というお叱りや、逆に「もうちょっと簡素にしたほうがいろんな人が参加しやすい」といったアドバイスも受けました。結局、「このくらいが最大公約数ではないか」というところを落としどころにしました。


●憲法を四六時中考えている専門家が考えたもの


――憲法学者たちは、安保法案のどういった点を問題視しているのでしょうか。

 ひとつは立憲主義の問題です。立憲主義、国民主権、議会制民主主義。こういうところに代表されるように、法案を成立させるやり方に問題がある、国民をないがしろにしている、という点です。

 もう一つは、法案の中身が憲法9条の平和主義に反しているということです。この2点を柱として、今回の声明文を作っています。

――憲法学者が声をあげることの意義は何でしょうか。

 この声明に続いて、何か運動をするといったことは想定していません。われわれの活動や、声明自体に意味があるというのではなく、これを社会の中で活用してほしいと考えています。

 実際、国会議員が質疑の中で、この声明に言及しながら、国会の論戦に活用するという場面がありました。また、一般市民の人から、「市民の運動にとって支えになる」と賛同の声をいただくこともあります。

 今回の声明は、憲法のことを四六時中考えている人間たちが、理屈に基づいて考えたものです。たんなる個人の思い付きではありません。憲法学者が言ったから、正しいのだというつもりはありませんが、専門家の立場から、法案がこんなに危険なんだということを示しました。(了)


※声明文の全文はこちら

安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明

 安倍晋三内閣は、2015年5月14日、多くの人々の反対の声を押し切って、自衛隊法など既存10法を一括して改正する「平和安全法制整備法案」と新設の「国際平和支援法案」を閣議決定し、15日に国会に提出した。
 この二つの法案は、これまで政府が憲法9条の下では違憲としてきた集団的自衛権の行使を可能とし、米国などの軍隊による様々な場合での武力行使に、自衛隊が地理的限定なく緊密に協力するなど、憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底からくつがえすものである。巷間でこれが「戦争法案」と呼ばれていることには、十分な根拠がある。
 私たち憲法研究者は、以下の理由から、現在、国会で審議が進められているこの法案に反対し、そのすみやかな廃案を求めるものである。

1.法案策定までの手続が立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反すること

 昨年7月1日の閣議決定は、「集団的自衛権の行使は憲法違反」という60年以上にわたって積み重ねられてきた政府解釈を、国会での審議にもかけずに、また国民的議論にも付さずに、一内閣の判断でくつがえしてしまう暴挙であった。日米両政府は、本年4月27日に、現行安保条約の枠組みさえも超える「グローバルな日米同盟」をうたうものへと「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)を改定し、さらに4月29日には、安倍首相が、米国上下両院議員の前での演説の中で、法案の「この夏までの成立」に言及した。こうした一連の政治手法は、国民主権を踏みにじり、「国権の最高機関」たる国会の審議をないがしろにするものであり、憲法に基づく政治、立憲主義の意義をわきまえないものと言わざるを得ない。

2.法案の内容が憲法9条その他に反すること

 以下では、法案における憲法9条違反の疑いがとりわけ強い主要な3点について示す。

(1)歯止めのない「存立危機事態」における集団的自衛権行使

 自衛隊法と武力攻撃事態法の改正は、「存立危機事態」において自衛隊による武力の行使を規定するが、そのなかでの「我が国と密接な関係にある他国」、「存立危機武力攻撃」、この攻撃を「排除するために必要な自衛隊が実施する武力の行使」などの概念は極めて漠然としておりその範囲は不明確である。この点は、従来の「自衛権発動の3要件」と比較すると明白である。法案における「存立危機事態」対処は、歯止めのない集団的自衛権行使につながりかねず、憲法9条に反するものである。
その際の対処措置を、国だけでなく地方公共団体や指定公共機関にも行わせることも重大な問題をはらんでいる。

(2)地球のどこででも米軍等に対し「後方支援」で一体的に戦争協力

 重要影響事態法案における「後方支援活動」と国際平和支援法案における「協力支援活動」は、いずれも他国軍隊に対する自衛隊の支援活動であるが、これらは、活動領域について地理的な限定がなく、「現に戦闘行為が行われている現場」以外のどこでも行われ、従来の周辺事態法やテロ特措法、イラク特措法などでは禁じられていた「弾薬の提供」も可能にするなど、自衛隊が戦闘現場近くで外国の軍隊に緊密に協力して支援活動を行うことが想定されている。これは、もはや「外国の武力行使とは一体化しない」といういわゆる「一体化」論がおよそ成立しないことを意味するものであり、そこでの自衛隊の支援活動は「武力の行使」に該当し憲法9条1項に違反する。このような違憲かつ危険な活動に自衛隊を送り出すことは、政治の責任の放棄のそしりを免れない。
国際平和支援法案の支援活動は、与党協議の結果、「例外なき国会事前承認」が求められることとなったが、その歯止めとしての実効性は、国会での審議期間の短さなどから大いに疑問である。また、重要影響事態法案は、「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」というきわめてあいまいな要件で国連決議等の有無に関わりなく米軍等への支援活動が可能となることから国際法上違法な武力行使に加担する危険性をはらみ、かつ国会による事後承認も許されるという点で大きな問題がある。

(3)「武器等防護」で平時から米軍等と「同盟軍」的関係を構築

 自衛隊法改正案は、「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している」米軍等の武器等防護のために自衛隊に武器の使用を認める規定を盛り込んでいるが、こうした規定は、自衛隊が米軍等と警戒監視活動や軍事演習などで平時から事実上の「同盟軍」的な行動をとることを想定していると言わざるを得ない。このような活動は、周辺諸国との軍事的緊張を高め、偶発的な武力紛争を誘発しかねず、武力の行使にまでエスカレートする危険をはらむものである。そこでの武器の使用を現場の判断に任せることもまた、政治の責任の放棄といわざるをえない。
 領域をめぐる紛争や海洋の安全の確保は、本来平和的な外交交渉や警察的活動で対応すべきものである。それこそが、憲法9条の平和主義の志向と合致するものである。

 以上のような憲法上多くの問題点をはらむ安保関連法案を、国会はすみやかに廃案にするべきである。政府は、この法案の前提となっている昨年7月1日の閣議決定と、日米ガイドラインをただちに撤回すべきである。そして、憲法に基づく政治を担う国家機関としての最低限の責務として、国会にはこのような重大な問題をはらむ法案の拙速な審議と採決を断じて行わぬよう求める。

2015年6月3日


(弁護士ドットコムニュース)

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