パナ若狭裁判、会社免罪の不当判決、河本さん上告の決意語る

 パナソニック(本社・大阪府)が福井県敦賀市の若狭工場で行った「派遣切り」に対し、地域労組つるが組合員の河本猛さん(35)が正社員化を求めている裁判で名古屋高裁金沢支部は22日、判決を出しました。市川正巳裁判長は、派遣切りを容認してパナソニックの責任を免罪した福井地裁判決を維持し、労働契約上の地位確認や損害賠償という原告側の訴えをすべて棄却しました。

 判決は、パナソニックプラズマディスプレイ最高裁判決で違法派遣の際に労働契約の成立を認める要件とされ、マツダ山口地裁判決でも重視された「特段の事情」の有無について、まったく判断せずに、労働契約の成立を否定しました。

 パナソニックは、「偽装請負」という違法派遣に対して福井労働局から是正指導を受けた後、いったん河本さんに時給810円などの劣悪な労働条件で直接雇用を申し込んでいました。河本さんが低賃金に異議があるものの申し込みを受諾すると表明したことについて、判決は「異議をとどめた意思表示は、新たな申し込みとみるべきであって、これによって労働契約が成立したものと認めることは困難である」と、原告側の主張を否定しました。

 パナソニックは、河本さんを違法な「偽装請負」などで派遣可能期間を超える4年も働かせ、労働局是正指導後の2009年3月末に解雇しました。

 報告集会で河本さんは「すぐにでも上告してたたかう。正社員と非正規雇用労働者に格差をつくって、労働者にくさびを打ち込み、反抗できなくする仕組みを変えていきたい」と決意を語りました。(2013年5月23日・しんぶん赤旗)


◆ 二審も「契約」認めず 派遣労働訴訟 原告の請求棄却(2013年5月23日・朝日新聞福井版)
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 パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン(パナソニックに吸収合併)の敦賀の工場で働いていた元派遣社員の河本猛さん(35)が、パナ社と派遣元の日本ケイテムに正社員の地位確認と100万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が22日、名古屋高裁金沢支部であった。市川正巳裁判長は、パナ社との労働契約の成立を認めなかった一審判決を支持し、請求を棄却した。

 判決によると河本さんは2005年2月、ケイテムと期間雇用契約を結びパナ社に派遣され、08年10月に人員削減を通告された。河本さん側は、採用面接時に「クライアント(パナ社)に聞いて受かったら電話します」と伝えられており、採用に関わったパナ社側と雇用契約が存在するなどと主張したが、判決はパナ社の関与を認めなかった。

 閉廷後、金沢市内で報告集会を開いた河本さんは「最高裁で闘うつもりだ。労働者が使用者に対して反抗できないような仕組みを改善したい」と上告する考えを示した。支援者に向き合い、「全国で同じような訴訟で闘っている多くの人たちのために、声をあげていきたい」と力を込めた。

 原告側の海道宏実弁護士は「こちらの訴えに対して判断を示さなかったのは残念だ。福井地裁の判決とほとんど似ている。原告の心情をきちっとくみ取るという意気込みも感じられない。この内容では弁護団としては納得できない」と述べ、判決を批判した。


◆ 2審も雇用責任認めず パナ関連会社への訴え棄却(2013年5月23日・毎日新聞福井版)

 敦賀市のパナソニック関連会社(現在はパナソニックに吸収合併)の工場で、労働者派遣法の派遣期間の3年を超えて働いていた河本猛さん(35)=同市=が、同社と派遣元を相手取り、正社員の地位確認や慰謝料計100万円などを求めた訴訟の控訴審判決が22日、名古屋高裁金沢支部(市川正巳裁判長)であった。市川裁判長は原告の請求を退けた1審・福井地裁判決を支持し、控訴を棄却した。河本さんは上告する方針。

 訴状などによると、河本さんは05年2月から、当時請負会社だった「日本ケイテム」(京都市)の従業員として敦賀市のパナソニック関連会社の工場で勤務。関連会社は06年11月にケイテム社との契約を変更、以降河本さんは派遣社員として働いた。河本さんは、関連会社は採用に関与していたなどとして、同社との「黙示の労働契約が成立していた」と主張していた。

 判決は「両社は資本面や人事面で関連性がない。採用に関連会社が関与したとは認められず、賃金は派遣元が支払っていた」として関連会社の直接の雇用責任を認めなかった。

 判決後、河本さんは金沢市内で開かれた報告集会で「残念な結果だが、最高裁で必ず勝つ。労働者が使用者に反抗できない仕組みに声を上げて闘う」と語った。代理人の海道宏実弁護士は「判決は、原告側の控訴審での主張を何も判断しなかった。高裁の(存在の)意味が問われる」と批判した。


◆ 派遣社員直接雇用請求を二審も棄却 高裁金沢支部(2013年5月22日・福井新聞)

 パナソニックの子会社(現パナソニック)で働いていた敦賀市の元派遣社員河本猛さん(35)が派遣切りは不当として、パナソニックと人材派遣会社に直接雇用や慰謝料100万円などを求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁金沢支部は22日、請求を棄却した一審福井地裁判決を支持し、控訴を棄却した。

 市川正巳裁判長は判決理由で、河本さんの採用について「派遣会社が賃金支払いなどの労務管理を行っており、パナソニックと河本さんの間に労働契約が成立していたとは認められない」とした。その上で「パナソニックの直接雇用の提案に河本さんが応じず、同社が雇用安定の措置をとるべき義務に違反していたともいえない」などとした。

 判決によると、河本さんは人材派遣の日本ケイテム(本社京都市)と契約し、2005年2月から09年1月まで電子部品製造のパナソニックエレクトロニックデバイスジャパン(本社大阪府門真市)の敦賀市の工場で働いた。同社は福井労働局から雇用の安定を図るよう是正指導を受け、アルバイトとしての直接雇用を打診したが、河本さんは承諾せず、09年3月に契約期間が終了した。


◆ 元派遣社員の控訴棄却 パナ関連会社正社員雇用訴訟 契約成立認めず 名高裁支部判決(2013年5月23日・日刊県民福井)

 敦賀市のパナソニック関連会社(現パナソニック)で働いていた同市の河本猛さん(35)が、パナソニックなどに正社員雇用と慰謝料百万円などを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部は22日、河本さんの控訴を棄却した。

 市川正巳裁判長は判決理由で、派遣会社が賃金支払いなどの労務管理を担っており「(派遣先)パナ社と河本さんとの間に労働契約が成立していたとは認められない」と指摘。また、関連会社が有期の直接雇用を提案した際、河本さんが応じなかったことから、雇用安定の措置をとるべき義務にも違反していないとした。

 判決によると、河本さんは2005年から敦賀市にある関連会社の工場で派遣社員として勤務。福井労働局から是正指導を受けた同社は09年1月、アルバイトとしての直接雇用を提案したが、l河本さんは応じず、同年3月に契約が終了した。

 河本さんは裁判で、関連会社と暗黙のうちに労働契約があったと主張、同社は正社員として雇用する義務があると訴えていた。

 判決後、支援者らが金沢市内で開いた集会で河本さんは「最高裁で闘いたい」と上告する意思を示した。


◆ パナ社関連工場正社員地位確認 原告側の控訴棄却 高裁支部(2013年5月23日・読売新聞)

 パナソニックの関連会社「パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン」(大阪府門真市)の敦賀市の工場で派遣社員などとして長期間働いていた同市の河本猛さん(35)が、パナ社と派遣会社を相手取り、正社員としての地位確認と慰謝料100万円を求めた訴訟の控訴審判決が22日、名古屋高裁金沢支部であった。市川正巳裁判長は、原告の訴えを退けた1審・福井地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。原告は上告受理申し立てを行う方針。

 1審判決は、「パナ社は労務管理などに関与しておらず、雇用契約は成立しない」として、河本さんの正社員としての地位を認めなかった。また、偽装請負を認定し、労働者派遣法に違反する状態としたが、「労働者派遣法は事業主を規制する取締法にとどまり、違反があってもただちに原告に対する不法行為は認められない」と判断。「パナ社は直接雇用を申し込んでおり、不当解雇ではない」として慰謝料請求も退けた。

 判決後、支持者と報告集会に臨んだ河本さんは、「裁判所は審理をしっかりやらず、重要なところを判断していないのは不当だ。すぐに上告したい」と語った。

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