原発のない平和な未来つくろう 原発銀座、福井でピースアクション

 関西電力大飯原発など商業用原発13基と高速増殖炉もんじゅが林立する福井県で、県内の若者たちが中心となって「原発のない平和な未来をつくろう」と動き始めました。名づけて「ピースアクション実行委員会~原発のない未来へ~」。今月20日に、音楽やダンス、絵、トークなどで交流する「ピースライブ」を開催しようと準備に駆け回っています。(舘野裕子)
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 隔週だった実行委員会の会議を毎週に増やした9月26日、福井市内にある実行委員会事務局長の河合良信さん(31)の家で会議が始まりました。夜7時をすぎると、実行委員長の村井みきさん(32)と河合さんに加え、仕事帰りの実行委員会メンバーがぽつぽつと集まり始めます。6畳ほどの部屋に車座になり、「ピースライブ」当日のタイムスケジュールを確認しながら口々に意見を出し合います。

 「この歌みんなで歌えるかな」「絵本の朗読は何時?」「ピース宣言は誰が考えるの?」「テントの重しはどうしようか」「参加人数の把握もしないと」―。終了予定時刻の10時を1時間ほど回ったところでようやく終了。「おなかすいたー。ご飯行こうか」と場所を移して、夕食をとりながら交流は午前0時まで続きました。

 「みんなそれぞれ個性が強いから、口論することもしょっちゅう」と河合さん。村井さんは「実行委員長なんてガラじゃないんですけど、ここでは自分の悪いところもひっくるめて、みんなに受け止めて支えてもらっています」と笑います。

Peace つながろう

 「青年の青年による青年のための脱原発の場をつくりたかった」。そう語る村井さんを実行委員会結成へ突き動かしたのは、大飯原発3、4号機の再稼働強行が差し迫った4月のことでした。県庁前で行われていた再稼働反対の座り込み行動に河合さんに誘われて初めて参加したところ、若者の数がとても少なかったのです。

 「福井にも原発に反対する若者はいるのだから、つながれる場をつくりたい」。河合さんと共に友人に声をかけて準備会を立ち上げ、5月には実行委員会を結成しました。
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(写真)「ピースライブ2012」の旗を持つピースアクション実行委員会のメンバー

 いまなぜ「ピース」を前面に掲げる必要があるのか。「ピースアクション」の名前には、福井の今の現実から出発したいという実行委員会の思いが込められています。

 実行委員会をつくる直前に、村井さんと河合さんは大飯原発の地元おおい町の約100軒を訪問し、同原発再稼働に対するアンケートを行いました。原発関係の仕事に就く人が7割以上という地区で、再稼働に「賛成」の人も含めて、「将来的には原発をなくしたい」という人が8割にのぼりました。

 河合さんは「原発について話すことがタブーになっている福井でさえも、多くの人が原発のない平和な未来を願っていました。根底にある平和への願いは共通した思いだと分かり、未来が見えた」といいます。

 この経験を大切にして実行委員会を結成しました。運営では、再稼働に賛成の人にも、よく分からないという人にも、自分たちの結論を押し付けず、一緒に学び考え合い、表現できる場にするよう心がけてきました。

 チェルノブイリ原発事故の映画上映会、ピースアート展、福島訪問の報告会など、さまざまな取り組みを通して、メンバーは現在20人に。毎月2回の実行委員会を重ねながら、互いの頑張りを共有し、励ましあってきました。情報を出し合い、意見をかわし深め合うなかで、「原発には賛成とも反対ともいえない」と話していた人が、「こんなに危険なものは、やっぱりいらない」と、一人ひとりが原発をなくしたいという思いを確かなものにしていきました。

Peace 未来を語る

 さらに大きな変化は、原発問題に取り組むなかで、メンバーそれぞれが自分の人生や生き方と真剣に向き合い、社会のあり方を考え始めたことでした。当初、「原発は難しくて、よく分からない」と話していた人が、「考えない方が楽だけど、自分は目をそらしたくない」と真剣に思いを語ってくれるようになりました。河合さんもまた「原発の問題を避けたまま、今ある現実に向き合うことをせずに、自分の幸せも世の中の幸せもない」と気づいたといいます。

 「原発を通してアメリカという大きな山が見えてきた。米軍基地の問題と根は同じ」「どうしたらみんなの声が届く社会になるのだろうか」「お金に縛られない社会をつくれないのか」―。

 真剣に語り合う仲間の姿を間近にして、村井さんは「これまでにない規模で若い人たちが新しい社会を模索し、どうしたら平和な社会をつくっていけるかを考え始めている」と感じています。

 いま、仲間と共に未来を語れることが幸せだという村井さん。「真実を知ることと共に、同じ思いを持った人たちとつながることが、平和な未来をつくり原発をなくしていく力になると感じています」


「ピースライブ 2012」
 20日(土)JR福井駅前西口広場にて、午前10時から。入場無料。
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 音楽ライブ、トークライブ、アート展、書道パフォーマンス、自然エネルギー体験、エコ・キャンドル作り&キャンドルナイトなどのイベントを開催。

 問い合わせ 電話090(9443)8750(河合)

http://future.jpn.org/fukui/peaceaction/

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(写真)上から、美浜原発、高速増殖炉もんじゅ、敦賀原発、大飯原発、高浜原発

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原発と民主党なくせ
2012年10月10日 10:37
尖閣「中国政府が所有してもよい」 鷲尾農水政務官発言
10月9日(火) 22時10分
 民主党の鷲尾英一郎農水政務官は9日、東京都内であった自身の政治資金パーティーのあいさつで、尖閣諸島の国有化について「諸島は日本の領土。誰が所有しようとも関係ないはずだ。中国政府が所有したっていい。語弊があるが、日本の登記簿に『中国政府』と書いてもらったらいいだけの話だ」と述べた。
朝日新聞
原発と民主党なくせ
2012年10月13日 00:17
福島の農家「農業と原発、両立できぬ」 生物多様性会議
10月12日(金) 22時54分
 【ハイデラバード=神田明美】インド・ハイデラバードで開かれている国連生物多様性条約第11回締約国会議(COP11)の関連イベントで、福島県で有機農業に携わる男性2人が11日、東京電力福島第一原発事故が農業に与えた影響を報告した。農業は土や水を通して生態系の保全と関係が深く、「農業と原発は両立できない」と訴えた。
朝日新聞
原発なくせ
2012年10月15日 22:46
脱原発候補、認定マーク 超党派議員呼びかけ
10月15日(月) 6時49分
 【南彰】脱原発を訴える超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が、次の衆院選や参院選で脱原発に賛同する立候補予定者を募っている。脚本家の倉本聰さんの発案でロゴマークも作製。このマークを掲げて選挙を戦い、国会勢力の過半数確保をめざすという。
朝日新聞

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