福井労働局・パナソニック孫会社指導(2008年12月17日・中日新聞)

 ・派遣受け入れ法定3年超す。
 大阪府門真市の電子部品会社「パナソニックエレクトロニックデバイスジャパン」の若狭ディビジョン(拠点)=福井県敦賀市=が労働者派遣法の定める3年を超す派遣労働者を受け入れたとして、厚生労働省福井労働局(福井市)が是正指導していたことが関係者の話で分かった。

 ・偽装請負期間も算入
 同局は業務請負の名目で同社が実質的に派遣社員を受け入れていた期間も派遣期間に算入しており、こうした偽装契約を問題視している非正規労働者加入の労働組合・派遣ユニオン(東京都新宿区)は「全国で初めてではないか。画期的な行政指導」と評価している。
 同局に相談していた派遣労働者の男性(30)によると、是正指導があったのは15日。パナ社と派遣元の人材派遣会社「日本ケイテム」(京都市)に指導したという。
 男性によると、パナ社は1999年から2006年10月まで、ケイテムなど数社との間で業務請負契約を締結。この間、パナ社は労働者派遣法に反して同社員が直接男性らケイテム従業員に業務指示や勤務時間の管理をしていたという。
 男性らの契約形態について、パナ社とケイテムは2006年11月、業務請負から派遣に変更。書面上での派遣期間はことし11月末現在で3年未満だが、福井労働局は同年10月以前を業務請負契約を装った「偽装請負」と認め、さかのぼって実質的な派遣期間と認定したとみられる。
 中日新聞の取材に対し、パナ社は「是正指導があったかなどについては見解を差し控えたい」、ケイテムは「指導を受けたとの報告はない」と回答。パナ社の人事担当者は11月時点で偽装契約を否定していたが、「あの時点では(偽装がないことを)信じていた」としている。
 パナ社は大手家電メーカー・パナソニック(門真市)の孫会社。

 ・労働局判断を評価
派遣ユニオンの関根秀一郎書記長(44)の話
 これまで偽装請負の期間を派遣期間に通算する行政指導がされてこなかったため、労働者は3年以上にわたる実質的な派遣状態にもかかわらず、派遣労働を強いられていた。(福井労働局の判断は)派遣労働者の直接雇用へ向けた大きな一歩と評価できる。しかし、直接雇用といっても期間を定めた雇用になることが多く、正社員への道のりは長いのが実情だ。

 ●偽装請負
 実態は労働者派遣なのに、工程の一部を丸ごと受注する「業務請負」に見せかける違法派遣。2004年の労働者派遣法改正まで製造業への派遣が認められていなかったため、各工場で横行していた。発注側の企業は業務請負の従業員には直接指示できないため、製造業への最大派遣期間が1年から3年に緩和された06年3月以降、メーカーは順次派遣契約に切り替えて実態に合わせた。3年を超えて勤務させる場合、派遣先は派遣社員に直接雇用を申し入れなければならない

 ・派遣切り通告され気付く
 労働局に相談した派遣社員の男性(30)がパナ社とケイテムの違法性に気付いたのは10月。ケイテム側から「来年5月までに十人全員を順次解雇する」という、いわゆる「派遣切り」を通告されたのがきっかけだった。

 ・労働局に相談の男性
 男性が工場で勤務しだしたのは2005年2月。多いときには二百人が在籍した職場ではパナ社の正社員に交じって働いた。業務指示や労務管理をする班長は正社員だった。
 変化があったのは06年11月。突然ケイテム担当者が「書式が変わった」と説明し、以前とは異なる雇用契約書への署名を求めた。実は同年10月以前の業務請負契約を派遣契約に切り替えたのだが、男性は「職場の状況も変わらなかったので特に不審と思わなかった」という。
 08年4月からは次年度から業務請負に切り替える方針が示され、事前教育も開始。だが受注減が深刻になった9月以降、ケイテムは派遣社員を次々と解雇し始めた。かつて七十人近くいた男性の職場は十人にまで減少。10月の通告を翻すように、11月末には「来年1月末で全員解雇」と告げられた。
 06年10月以前が派遣期間にならない業務請負だったと男性が気付いたのはことし11月。書類上は2年しかないと知り「派遣期間が3年以上だからパナ社に直接雇用されると信じていた」と話している。
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