美浜町議会議員 河本 猛(こうもと たけし)

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zoom RSS 美浜町議会(2015・6)一般質問・河本猛

<<   作成日時 : 2015/09/23 13:09   >>

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 2015年6月の一般質問です。
1、配食サービス事業の委託業者と業務内容について
2、原子力災害時の避難について
3、原子力複合災害について、質問通告を出していましたが、時間が足りずに3の原子力複合災害については9月議会で質問することにしました。

 また、「1、配食サービス事業の委託業者と業務内容について」はブラック企業についても追及しています。


1、配食サービス事業の委託業者と業務内容について


河本

 日本共産党の河本猛です。

 まず、配食サービス事業の委託業者と業務内容について伺います。

 配食サービス事業は、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の方々が、調理や買物等が困難になった場合でも栄養のバランスのとれた食事を調理して、可能な限り自立した日常生活を営むことができるように食事の面で支援することを目的としています。

 また、お弁当の配達の際に、利用者の安否確認や健康状態の異常が見受けられた場合には関係機関に連絡を行うなど、利用者が在宅で安心して暮らすことができるようなサービス業務も実施されています。

 ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯が急増している現在、配食サービス事業は重要な在宅サービスに位置づけられます。配食サービス事業は、安否確認や利用者の精神的支えなど配食だけでない意義ある機能も有しております。

 地域包括支援センター、医療機関、介護サービス事業者、民生委員、自治会、社会福祉協議会など、地域の専門職との連携が進めば果たす役割は非常に大きくなると考えられます。

 そこで伺いますが、現在、配食サービス事業を委託している業者はどこですか。


町長

 今、河本議員から食事面での配食サービス、これはただに栄養バランスを考えた食事を配るだけでなくて、安否確認等、非常に重要な在宅サービスやという御質問をいただきました。まさしくそのとおりであるというふうに思っています。

 詳細はまた担当課長からお答え申し上げますが。配食サービスは、以前は社協やボランティアの方で行っていただいておりましたけれども、だんだん数が多くなる。あるいは今おっしゃった配達する、あるいは食器をまた回収するというようなことが非常に多くなってきて、そういうことだけでは進めていけないという状況がありましたんで、委託を一部取り入れたということでございます。

 そしてまた社協も月1回、有料なんですが、配食サービスを行っているというふうにも聞いております。今、何点かこの配食に関しまして御質問がございますが、担当課長からその詳細にわたってお答え申し上げたいというふうに思います。


福祉課長

 まず、この配食サービスを現在行っております町から委託しております業者につきましては、若狭町気山にございますまごころ弁当若狭店と敦賀市にありますしおそうの2業者でございます。

 なお、先ほど町長が申しました社協がやっておりますふれあい弁当につきましては、これはボランティアグループのあいの会というグループが月1回だけ実施しているものでございます。

 過去には六彩会とか、そういうボランティアグループさんが給食サービスということで行っておりましたけれども、現在は町長申しましたとおり数がふえまして、ボランティアグループさんだけではとても補い切れんということがございまして、この2業者に委託をしております。

 また、平成24年度までは社協でも実施をしておりました。言いますと、だんだんニーズがふえてきまして、やっぱりそういう個別食も必要になってきたこともあったりして、社協も一時期入っておりましたが、やはりそれもコスト的なことが合わないこともございまして、24年度で社協が直接やる配食サービスは終了して、現在は2業者のみの配食サービスとなっております。
以上です。


河本

 現在2業者へ委託しているということですが、現在の利用者数と利用者の負担額、それぞれの委託業者への年間の委託料というのが幾らか伺います。


福祉課長

 この配食サービスにつきましては、回数は原則としてお一人さん当たり週2回でございます。1食当たり600円、これ税込みですけれども、そのうちの本人負担、御本人さんが負担されるのは半分の300円を負担していただいております。町といたしましては、残り300円分を支出しておるわけでございます。

 平成26年での延べ利用者数は2事業者合計で460人でありまして、半分が町が補助しておりますので、人数は460人で、食数ですね。お弁当の数ですけれども、昨年度、26年度では延べ3,600食を配食サービスで出しております。1食当たりが300円の町が負担しておりますので、委託料は合計で108万円となっております。
以上です。


河本

 お弁当の内容も違いや特色があると思われるので、2社から選択することができるようになっているというのは、利用者にとってもこの選択の幅が広がる面ではよいと思いますけども、高齢者の方々が健康で自立した日常生活を営むためには、まず栄養バランスのとれた食事が重要でありまして、今後も配食サービス事業の拡大が必要だと考えます。

 事業の拡大が行われている自治体では、社会福祉協議会、先ほども名前が出てきましたけれども、その他にも民間業者、地域ボランティアの協力で、平日だけではなく土日、祝日も利用できる体制をつくっています。

 美浜町の利用条件とか実施内容についても伺いたい。


福祉課長

 まず、事業の対象者につきましては、町内のおおむね65歳以上のひとり暮らしの高齢者で、また高齢者のみの世帯、またはこれに準ずる世帯に属する高齢者及び身体障害者となっております。利用申請に際しましては、民生委員さんからの御意見もいただき、高齢者支援センター職員が訪問して食のアセスメントを行っております。

 その結果を高齢者福祉センター及び高齢者福祉担当者が構成いたします調整会議を経て、必要な方にサービスを提供しております。

 実施内容でございますが、サービス利用者が対象事業者の弁当メニューの中から、おっしゃったように希望のメニューを選択いたしまして注文いたします。注文を受けた事業者が配送するものでございます。

 業者につきましては、議員さんもおっしゃられたように、高齢者に配慮した栄養バランスのとれた弁当を提供しております。この2業者あるうちのまごころ弁当若狭店については、減塩食ですとか、やっぱり顎の力の歯とか、そしゃくの困難な方向けにやわらか食、ソフト食ですね。こういう個別食にも対応していただいております。

 やはり食というのは一番大事ですから、そういう減塩してやわらかい、そういう個別食をつくっていただいておるものですから、利用者の方からは好評を得ております。

 また、両事業者とも議員さんがおっしゃられたように、ただお弁当を配るだけではなくて、安否確認ですとか、どうですかとか、そういう声がけですとか、高齢者の健康で自立した生活の支援をしていただいております。

 また、議員さんもおっしゃっておられたように、やはり幅を広げる、事業者をふやすということも非常に大事なことかと思います。やはり民間の競争原理によりまして、そのサービスを受ける皆さんのサービスがさらに向上することが今後必要になってこようかと思います。
以上でございます。


河本

 利用条件の中で、身体障害者のことが出てきたんですけれども、障害者については、年齢制限とかあるんですか。あと、配達というのは週2回なのか?というのをお聞きしたい。


福祉課長

 身障者の方のちょっと今年齢の枠のことについて、ちょっとここでは今即答はできないんですが、週2回といいますのは、原則週2回ということで、いろんな関係、先ほども申しました検討会議といいますか、関係する方々の会議で原則は2回ですけれども、もう1回ふやしてあげなあかんという場合、ケース・バイ・ケースでその辺は対応しております。
以上です。


河本

 週2回というのは少ないと思います。これが最低基準ですけども、地域の包括支援センターとか医療機関、介護サービス事業者とか、先ほども言いましたように、民生委員、自治会、社会福祉協議会といった地域との連携強めて、配食サービス事業者を地域包括ケアの体制の一員として捉え、地域連携のための場をつくったり、連携連絡会議などの立ち上げによって地域の高齢者を支える業種が役割を共有する場ができれば、地産池消の食材を使った地元料理のメニューや見守り機能の強化にもつながると考えています。

 配食サービスの回数もそれでふやすことができると思っています。週5回とか週7回の配食サービスを行っている自治体では、配食サービス事業者を支える体制づくりを自治体自体が担っており、これは美浜町にはできないということはないと考えています。

 配食サービス事業を拡大させる中で、地産の食材の需要が高まり、農作物などの生産高をふやすことにもつながりますし、地域の専門職と連携することで配食サービスが潜在的に持つ情報収集能力や情報伝達力を地域包括ケアに生かすべきであると考えます。

 また、見守り機能が強化されれば、閉じこもり防止や認知症の早期発見などにもつながります。配達員の行動や言動、態度など、それらが基準を満たしているかどうかといった観点の評価とか、対応力の強化のための研修、また経営者や管理栄養士を対象にした栄養や認知症、緊急時の対応などの研修を充実していく中で、経営者、労働者の質的向上が安心して暮らせるまちづくりにも生かすことができると考えます。

 総合すれば社会福祉分野の事業拡大や雇用の増加にもつながりますので、町としてもぜひ、より一層の配食サービス事業の拡大、機能強化を進めるべきだと考えますが、町の考えを伺いたい。


町長

 今議員のほうから週5日あるいは1週間もう完全実施ということかなというふうに思いますが、配食サービス事業実施もって御質問いただきました。

 福祉のサービスというのはいろいろ総合的に考えていく必要があるんかなというふうに思っています。先ほど担当課長も配食に関しては高齢者の支援センターであるとか、高齢者の福祉担当者でいろいろ調整して対象者を絞っておるということですが、その対象者の意見もある程度掌握しておるんかなというふうには思っております。

 そういうものを総合的に福祉全体というような捉え方で今後の福祉は考えていきたいというふうに思っております。


河本

 ぜひやっていただきたい。

 現在は、食材の買い物に行かなくても、その日の食事が栄養あるお弁当として届く便利な宅食サ―ビスや配食サービスを行っている民間業者に町の配食サービス事業を委託しているわけでありますが、民間業者の中には法律違反を犯してまで経費、コストを削減して利益を上げている業者も少なくありません。

 いわゆるブラック企業ですけれども、配達する労働者の契約形態を業務委託にすれば労働者の自家用車を合法的に使えますので、会社が配達専用の車を用意せずに、労働者の自家用車で配達をさせ、ガソリン代や通信費なども労働者の自腹にし、実際に働いてみたら月に数万円しか手元に残らなかったという事例もあります。

 実際に人件費や配達コストを削減して低コストの管理体制でお弁当をつくれば、どこかに無理が出てきます。

 現場では品質の低下や異物混入がふえて、「安全・安心へのこだわり」という業者の言葉は言葉だけがひとり歩きしている状態で、一見バランスがよさそうに見えるお弁当でも、成分分析してみると各種ミネラルなどの基準値は高齢者の必要量を大きく下回っていたという事例もあります。

 また、人員も少人数であるため長時間過密労働になっている労働者も多くて、お弁当の盛りつけから配達、安否確認、食器の洗浄、集金を一人で担うこともあるといいます。

 配達の場合は、お弁当の配達がおくれると苦情が入るので休憩もろくにとれないばかりか、次の配達場所に急いでいるためにどうしても安否確認は怠りがちになるといいます。

 労働者の方から直接お話を聞くと、配達や集金に来る人が疲れ切っていて、「まごころなんて感じられないと思っている利用者もいる」一方で、利用者の方から「疲れているようだけども体調大丈夫か」と心配されたこともあるそうです。

 美浜町が配食サービスを委託している「まごころ弁当」について伺いますが、この「まごころ弁当」は、労働者への残業代未払いで労働局から指導を受けています。

 未払い分の賃金を労働者に支払っている事実があるわけですが、まず残業代未払いの件でまごころ弁当が労働局から指導を受けたかどうか、直接業者に聞き取りを行い、事実関係を確認していただきたいと質問通告を出しています。町として事実関係の確認はされましたか。


福祉課長

 その事実関係につきましては、この通告がございまして、去る6月1日にその事業者のほうへ出向きまして聞き取り調査を行っております。

 先ほど言いました、議員さんもおっしゃっておられました残業代の未払いという部分でございますけれども、その部分については確かに同事業者は敦賀労働基準監督署からの指導を受けておりました。

 といいますのは、内容はちょっと労使間の何か思い違いの部分があったように聞いておりますけれども、詳細は確かに聞いておりますけど、この場ではちょっと控えさせていただきます。

 これは雇う側、雇われる側の時間の捉え方に相違があったためでございまして、不足分の賃金につきましては敦賀の労働基準監督署からの指導に基づいて既に支払い済みでございまして、この件につきましては決着しておりました。

 これを受けまして、私どもといたしましても、この聞き取り調査の後、今後、こういう労働基準監督署ですとか、そういう監督官庁からまた指導が及ぶことのないように、私のほうからも指導はさせていただきました。
以上です。


河本

 どうして「まごころ弁当」の残業代未払いが発覚したのかといいますと、労働局に告発を行った労働者がお弁当の配達中に事故に巻き込まれたんです。

 病院で治療を受けて、安静と言われた期間は仕事を休みたいということと、不慮の事故であるので労災の手続をしてほしいと会社に連絡したところ、かわりの人員がいないので、できれば出勤してほしいと言われた。

 その後も医師の診断書を提出しているのに、いつになったら出勤できるのかとしつこく電話がかかってきて、出勤ができないのならやめてもらうと退職を迫られたといいます。

 労働者の側から労災の手続はどうなっているのかと聞くと、労災は6割の休業補償しかもらえないから、会社で入っている保険の方が医療費、休業補償の額も多くなるから労災よりも得だと説明をされ、同意もしていないのに勝手に手続をされてしまったといっています。

 後になって送られてきた保険の書類を見ると、自損事故扱いにされていて、会社からも車の修理代を折半してほしいということを言われたので、こんなブラック企業ではもう働けないと思い、会社の退職勧奨には応じましたが、労働局に対して残業代の未払いとか、労災隠しの中で退職に追い込まれた経緯を告発したところ、労働局も調査を行い残業代の未払いを払うよう指導したという経緯ですよ。

 そのほかにも、その方は正社員で雇われていたんですが、フルタイムで働いているにもかかわらず、健康保険や厚生年金にも未加入であったことが明らかになりました。この「まごころ弁当」の経営者ですけれども、経営者の資質を疑うような実態が明らかになっています。

 町からの一般財源による補助を受けながら、法を遵守しないような経営を行うようでは、補助を受ける資格はありません。

 労働局に告発した労働者の方は、美浜町に在住し、町に税金を納めている方です。その方は、「一部でもこのようなブラック企業に税金が流れているのは許されない」と指摘しています。

 何より、ブラック企業の被害を受けるのは利用者である町の住民であり、そこで働いている町の住民であるわけですから、町としても実態を把握してる労働者の怒りを真摯に受けとめて、まごころ弁当の業務実態をしっかりと調査していただき、委託契打ち切るなど厳しい対応をとるべきだと考えます。

 今後、まごころ弁当の業務が改善して、労働者に対する処遇の改善も行うような調査をされたと思いますが、改善するような見込みはあるのか、伺いたい。


町長

 前段で、今、河本議員、そういう訴えか何かあって、ここの場所で御質問をいただいています。

 今、労基局の動きのことで御質問あったと。これは労働基準法にいろいろ違反した面があったということかなというふうに思っています。

 一方では、労基局もこういうところから受注しとるんで、そういうのを知らせることはできないわけです。それはきちっと守秘義務はあるでしょうし、自分のとこの所掌事務というのがあって、やれないことはやれない。

 栄養面、衛生面でいろんなことあれば、また保健関係の県の担当からそれはきちっと公表されて、それぞれが注文しておる、委託しておるからといってそこに全部連絡はしなきゃならんというまた義務もそちらのほうでもないんではないかというふうに思っています。

 公表されないと我々もその情報が入手できないわけであります。そこはおわかりいただきたい。ほんで、町がきちっと委託しとるから全てがわかるようなシステムにはなっておりませんし、また権限を超えた調査というのもやれないわけであります。

 そういう情報があれば、今、課長が答弁したように、しかるべき処置をとっていくということしかできないというのが、これは権限上の問題で、越権行為的なようなことはできないわけでございますので御理解をいただきたいなというふうには思います。

 今後の対応というのはそういうのをないような、できるだけ情報をアンテナを高くしてやっていくということは必要かなというふうに思いますが、立入調査までやって、私はできないんじゃないかなというふうには考えております。


河本

 確かに労働局は個人情報の保護(公益通報者の保護)ということもありまして、公開はしませんが、業務を委託しているのは町であり、町の一般財源を使っているわけですから、委託業者に、しっかり聞き取りを行って、実態・事実関係を町としてつかむ必要があると考えます。事実関係が明らかになってきた時点で、余りにも悪質だということが発覚した場合には厳しい対応はとっていただきたい。


2、原子力災害時の避難について

河本

 次に原子力災害時の避難について質問します。

 原子力災害時に避難範囲の住民が30キロ圏外に避難するのに要する時間は、これまで県の試算では、美浜町は最長13時間40分と試算されていましたが、規制委員会の試算ではほぼ2倍の26時間20分と試算されました。

 県と規制委員会の試算する条件が異なっているんですけれども、住民は「県の試算に基づいた避難計画は信用できないんじゃないか」、「行政や電力事業者は、再稼働に向けては熱心だけれど、住民の安全確保を余りにも軽視しているんじゃないか」、「美浜町は原子力と心中するつもりなのか」など、原子力行政に不信を持っている住民が多くおられます。

 そもそも県の試算が甘いということも言われていますが、どうしてこれほどまでに県と規制委員会で避難時間に差が生じるのか、住民も疑問を持っています。

 そこで、県と規制委員会の試算条件の違いについて、伺いたい。


町長

 原子力災害時の避難の問題について御質問いただきました。

 今の問題をもって、そういう声が議員のところにあったんかもしれませんが、私は心中するつもりはありませんし、共生していくつもりはありますが、そういう考えはもっておりません。

 町の避難計画は、また詳細、これは非常に具体的になってきますんで、担当課長から説明をして理解を得ていきたいなというふうに思っていますが、県の試算に基づいて避難時間等を町の避難計画に反映をいたしております。

 ルートも決定をし、当初は高速道路がありませんでしたんで、高速道路というのは前提に入っておりませんでしたが、今は高速道路も避難ルートの一つとして算定して算定しておるということでございます。

 いざ避難するということになりますと、やっぱり通常の、例えばおおいですと高速使えば1時間かからずに行ける。大野でも1時間半ぐらいで行けるということなんですが、いざ避難の状況を考えて、県では交差点の混雑であるとか、いろんなそういう前提で数倍あるいは10倍近い時間がかるというような算定もあるわけでございます。それはきちっとされておるというふうに考えております。

 どうしてその違いが出てきたんかということは担当課長のほうから具体例をもって御説明申し上げたいというふうに思います。


企画政策課長

 今ほどの河本議員さんの御質問について、私のほうからお答えをさせていただきます。

 御質問の中に、美浜町ということで御指摘があったわけでございますけれども、それにつきましては、この試算につきましては、美浜発電所を対象として30キロの範囲というものでございまして、これについては美浜町民を対象にこの時間等が試算されたものではございませんので、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。

 それで、試算の条件の違いということでございましたので、私のほうから御説明をさせていただきますが、県のほうは試算の後、そういったところが細かに公表されておるところでございますが、国のほうでは公表をされてございません。

 そういうことで、こちらのほうで聞き取りをしてまとめてございますので、そこを御理解をいただきたいというふうに思います。

 その条件の違いということでは大きく4つ、4点ございます。

 それは1つとしては、避難対象者でございます。福井県の場合ですと、県内の市町のみということで、美浜発電所を中心にして30キロの範囲の市町ということ、県民ということでございまして、西のほうでは小浜市あるいは若狭町まで入りますし、北のほうでは越前町とか越前市、そこまでも入ってございます。

 県民が対象ということでございますが。一方、国の試算につきましては滋賀県の人口も含んでございます。対象となる高島市、それから長浜市、そういったところの30キロの範囲全てを含んだ試算だということが1点ございます。

 それから、避難の行動ということでございまして、段階的な避難というものを取り入れてございます。県の場合には、2段階の避難ということで、発電所を中心にゼロから5キロの範囲はPAZという範囲にございますし、5キロから30キロはUPZという範囲でございますが、PAZの範囲についてUPZの外へ出たというところをもってUPZの避難を開始するということで、2段階避難というものを採用してございます。

 また、国の試算につきましては、5段階避難ということでございましてゼロから5キロ、いわゆるPAZの範囲、それから5キロから10キロの範囲、10キロから20キロの範囲、20キロから30キロの範囲というふうに中心から4つ、5つとこの範囲を区切って避難をさせるというところが1つ違います。

 それから3つ目でございますけれども、避難の所要時間の基準ということでございますが、県の試算の場合には30キロの人口、23万弱ぐらいになりますけれども、そのうち、90%の住民が30キロの外へ出たというような時点の時間でございます。

 一方、国のほうにつきましては、避難先に100%の住民が到達するまでということでございます。ということは、例えば敦賀市であれば奈良県の何々市町あるいは町のどこどこの施設、あるいは若狭町とか小浜市であれば兵庫県のどこどこの市町のどの施設ということで、そこまで100%の人が避難を完了した時点をもって、その時間ということにしておるということでございます。

 それからもう1点、避難経路のとり方もございます。福井県の場合は、広域避難要領を決めてございまして、それに基づく経路を使うということでございますし、国の場合はあらゆる道路を利用するという、そういうような試算、条件が違うということでございます。説明は以上です。


河本

 詳しく説明していただいて、中身(違い)がわかってきたんですけれども。

 美浜町の避難計画の前提として、先ほど2段階ということが言われたんですが、原発に近い5キロ圏内の住民を先に避難させて、その外側の住民が避難を控えるといった2段階の避難が前提条件になっていますが、いざ事故が起こったときに実現できるとは思えないんです。

 5キロ圏内からの避難は、放射性物質の放出前に行うことになっていますが、事故の進展によっては被曝した後になるおそれが大きく、また30キロ圏内からの避難は、国の指針が変わっていたら別なんですけど、国の指針でも空間線量率が高くなって、被曝が始まった後に動き出すことが前提となっています。

 詳しく言いますと、国の原子力災害対策指針は、事態の進展に応じ段階的に避難することを定めています。

 原発の施設内で全電源が使えなくなるなど施設敷地緊急事態になると、原発5キロ圏内の住民は避難準備を始め、要援護者は避難や屋内退避を始めます。

 原子炉を冷やせなくなるなど全面緊急事態になると、5キロ圏内の住民は避難を始めて、5キロから30キロ圏内の住民は屋内に退避するとしています。

 さらに、放射性物質の漏れが確認されて、空間線量が1時間当たり20マイクロシーベルトになれば、5キロから30キロ圏内の住民でも1週間程度のうちに一時移転するということになっています。

 500マイクロシーベルトになれば、数時間以内をめどに避難するとなっていまして、被曝することが前提の避難となっており、読んでいるだけでも怖くなります。

 到底こんな避難計画では納得できません。

 福島第一原発事故の実態を見ていても、政府や行政機関が混乱を避けるために情報を小出しにする可能性が大きいと住民も考えています。住民は政府や行政機関の情報を待つことなく、原発が危機的状況に陥ったと情報を得た時点で少しでも遠くへ逃げようとします。

 安定ヨウ素剤も避難ルートで配られますが、安定ヨウ素剤は原発事故の初期段階でしか役に立たないというのは住民もよく知っていますので、5キロ圏外の住民が5キロ圏内の住民の避難を待つはずがありません。

 多くの人は、避難計画の前提条件が実現可能なのか、住民を被曝から守れるのか、その評価を現実に即して検討しているのか、非常に疑問を感じています。

 県内の立地自治体では、美浜町が最も避難に時間を要しますけれども、試算条件を甘くすることなく、根本的な原因を究明して避難時間を短縮させるように努めなければなりません。

 原因を究明するにも原発の苛酷事故を想定して大規模な避難訓練を繰り返し行わなければ実行性のある避難計画はできないと思います。

 美浜町としても避難時間をどう短縮させるかというのは一つの課題だと思います。町として避難時間を短縮されるよう検討された課題とか計画があるのか、伺いたい。


町長

 前段のほうで、今の避難計画の根本的なことについて議員質問ございました。

 今、規制庁、5キロ圏内はある一定、震度等重大な事故、そういうことで避難をしてもらうということになっています。5キロから30キロは放射能の放出を観測しながらというのが基本的な状況になっております。

 前回の全原協でも規制庁も出られましてそういう質問もあったんですが、その観測体制を強化して、今まで言っていたSPEEDI、予測する装置があったんですが、それは使えませんと。

 実際の観測を強化して、そのときの放射濃度に応じて避難を進めていくということを明確にされております。したがって、私たちはその避難計画も国のほうのそういう基準を県と相談しながら、この町の避難対策として採用していきたい、採用していく必要があるというふうに考えております。
以上です。


河本

 県の試算されている避難計画等は、国の基準に照らし合わせて改善されていくということなんですけど、今現在の避難計画は、県の試算されたものに準じていると思うんですが、この避難計画の中身、段階的避難の想定というのは、もう実現不可能だと考えます。

 混乱による渋滞とか、交通事故による事故処理なんかは計画の中で想定されているのか。


企画政策課長

 今、交通事故とか、そういうものを想定があるのかということでございますが、それはあくまでも仮定のお話でございますので、通常の経路を使ってということになります。

 このシミュレーションの中で、どこで交通渋滞が発生するとか、そういったことは把握できてございますので、そういったところの交通誘導とか、そういうようなことに力を入れるということで時間の短縮というものを図っていくことができるというふうに考えてございます。
以上です。


河本

 今、渋滞箇所で交通誘導などを行えばスムーズに行けるかのようなお話もあったんですけれども、この被曝を前提とした避難計画の中で、被曝覚悟で交通誘導してくれる人を確保できるのかという疑問を感じますが、それは警察に任せてあるということなんですか。


企画政策課長

 その役割につきましては、通常、警察が担うということになってございます。
以上です。


河本

 よく避難経路や避難場所についても、「住民からどこに避難したらいいのかわからない」とか、「私の地区はどこに避難したらいいのか」ということをよくご質問を受けるわけですけれど、避難経路も避難場所も「原子力防災のしおり」とか、「福井県広域避難計画要綱」に出ているんです。

 このような質問が住民から出てくるのは、とりあえず町としては資料を配っただけで住民への周知には至ってないんじゃないかと感じています。

 住民に対しての周知する努力というのは、原発立地自治体としては当然の責任だと思います。住民への周知は日ごろから行政主導で各地域での原子力防災の学習を行っていく必要があると考えますが、行政側としては各地域の住民に避難経路や避難場所の周知はもうできていると考えているのかどうか、今やっていることで十分だと考えているのかどうか、認識を伺います。


町長

 この避難先というのは、美浜町では今議員が掲示されたその計画に各集落が、大野市とおおい町それぞれに分けてどこに避難していただくんですよというのは県内で一番早く決めていただいたんかなと。これは県のほうで御苦労いただきました。

 そして、経路は若干変わってきましたが、高速道路なんかによって。避難先というのは変わっておりません。それを前回の避難計画のパンフレットでもお知らせし、2回目でもお知らせしています。

 おおい町というのは比較的皆さんなじみがあるんでないかなというふうに思うんですが、今度、大野等が追加されました。区長会でもお話をし、また6月に新しい指針を配付することになっていますが、昨年から大野市には議会にも呼びかけておりますが、区長さん、まずは区の代表者の方から実際にそこをきちっと確認してもらうというのを始めております。

 それは大野市になじみを持っていただくと。ルートもある程度なじみを持っていただくということも必要ですし、実際の避難ルートを使って、まず指導者の方から実際の避難場所を確認してもらうという作業を行っております。

 今後も機会を設けてそういうことは続けて、これは一気になかなか浸透できないと思いますので、毎年繰り返しながらそういう訓練はやっていきたいというふうに思っております。


河本

 訓練も必要なんですけどね、地域防災の学習として、町が主導してやっていくべきだ、という質問なんですけれど。今現在、周知の努力の中で、地域に出向いて学習指導したりすることをやられていて、できていると感じているのか、それともやっていないのか、ということを詳しく伺いたい。


町長

 これは前回の例ですと、我々行政と区の代表者で行っております。それはだんだん拡大しながら、やっていく必要あるんでないか。これは一気に・・・かけてやるということは無理ですが、今言われたようなことは徐々にやっていくというふうにやっていきたいというふうに思っております。


河本

 住民への周知というのは日ごろからの日常的な活動が重要だと思いますので、これから町も強化して、原子力防災の学習をやっていただきたい。

 また、避難先としておおい町と大野市が設定されていますけれども、おおい町や大野市の避難場所に避難したくないという人の声も多くあるんです。

 その原因というのは、例えば敦賀半島に立地する原発が事故を起こした場合、大野市に避難するようになっていると思うんですが、敦賀半島で事故起こっているのに大野市に避難するということは考えられないんですが、敦賀半島で事故が起こっているのに、大野市に避難しなければならないのか?どうなのか?というのが住民の中にはわからない人が多いんですね。

 そこで、大野市に避難する場合はどこの原発事故を想定しての避難計画になっているのか伺います。


企画政策課長

 大野市に避難する場合の事故の想定ということでございますけれども、基本的には遠くへということでございますから、当然、大飯発電所から美浜町は30キロの圏内に入ってございます。一部でございますけれども入ってございます。

 そういうことで、美浜町域を大飯発電所につきましてはUPZということで位置づけをしてございます。それについては、少なくとも大野市が避難の方向だというふうに考えてございますし、また美浜発電所であり、あるいは敦賀の発電所、そういったところの事故といたしましても、今後の事故があり、放射性物質の拡散の状況であったり、そういうふうなところによっては「おおい町」になる、あるいは「大野市」に行くというようなこともあり得るというふうに考えてございます。
以上です。


河本

 敦賀半島に立地する原発が事故を起こした場合は、大野市に避難する必要がないということでいいですかね。


企画政策課長


 事故の状況によって大野市ということもあろうかと思いますし、おおい町の方向へ避難をするということもあるかと思います。その事故の現状によって、そこのところは変わってくるというふうに考えてございます。


河本

 その部分が余りにもあいまいで、住民としてはどっちに避難するのか?非常に不安に感じるところだと思うんです。

 敦賀半島の原発が事故を起こしたとき、大野市に避難する計画では、敦賀半島に近づいていくことになるわけです。

 27号線を通って、8号線に入り北上するという経路では、何で事故が起きている原発に近づいていくのか!という不安がものすごく大きいんです。「おおい町」か「大野市」かという部分は、明確にしておくべきじゃないかなと考えます。

 敦賀半島で事故が発生し、「おおい町」に避難する場合でも、住民にはさまざまな要求があり、「なぜ原発のあるおおい町に逃げなければいけないのか」という意見があります。

 大野市では、特に冬の時期を考えると冷え込みが厳しい施設での避難生活になります。ましてや「原発の風下に位置する大野市へ避難なんて考えられない」とか、「原発なんて要らないと考える人は優先して避難させてほしい」などのさまざまな住民要求があるわけです。

 住民が納得した避難先でなければ、住民の行動自体がばらばらになり、行動予測もつかないばかりか、避難時の困難が一層増してしまいます。それこそ実現できない机上の計画だと考えています。

 避難場所については、住民の不満が非常に大きいと感じますが、行政側は住民の意識調査などを行っているのかどうか、伺います。


町長

 この避難先等に関しての意識調査というのは行っておりませんが、ここ3回ぐらいに、3年にわたって毎年、ハートフル対話ではずっと説明をしてきました。大野市が新しく加わったということがあります。

 要は、1つは、提言としては、おおい町に原子力発電所があるんで不安やという意見もあるかもしれません。また、おおいに行く場合に敦賀の近辺を通っていくということもあるのかもしれません。

 しかし、30キロ圏外に出れば安全圏なんですよという基本線は守りつつ、これは距離による行政区域の範囲内外というのではこれは関係ありませんから、30キロ圏外。

 それからその後の避難された方の住民の生活、これは私自身が4カ月後ぐらいに避難地の首長にいろいろ接触しまして情報を得た結果で、やはり県内に決めておくのが一番その後のためにはいいんだということで、これは実際、住民の人も経験しておられませんから、私は聞いてそういうことを説得しながら話をさせていただいております。

 この避難計画においては、議会からもいろんな御意見はございましたが、結果的に今の結果で御理解を得ておるものというふうに思っております。


河本

 福井県の広域避難計画要綱を見ましても、県内の原発立地自治体で県外に避難先を設けていないのは美浜町だけなんですよ。

 住民の意識調査を行えば、奈良とか和歌山、岡山とか、広島などの太平洋側の自治体に避難したほうがよいというような意見が出てきますよ。

 美浜町も太平洋側の自治体に避難場所を設定することが早期に必要だと思いますが、町長の考え、先ほども申されましたけれども、ちゃんと住民のニーズも聞き取るべきじゃありませんか。


町長

 最後の安全面とその後の復帰しなけりゃならない。一気に復帰できるわけではありません。今福島の現状は議員御承知やと思うんですが、行ったり来たりしておられるわけですね。日中だけは帰ってよろしいと。しかしまた夜は避難先に帰ってきなさいよと。遠方に避難された方はずっと移されておる地域も町もございます。ですから、そういうことを総合的に勘案して、県と相談をさせていただいて決めさせていただいた。

 大野に避難されておる県内の自治体も多くあります。嶺北にそれ以外にそういうところがあるわけでございます。県外が私は安全なんだという考え方はちょっと理屈からしておかしいんではないかというふうには考えております。


河本

 住民の意見もいろいろあります。原発の事故というのはそれだけ住民も不安を感じている大きなリスクを抱えているものです。それが美浜町内に現実に存在しているということなんですよ。

 その中で住民の意思を反映させる努力をするべきだと私は言っているんです。

 住民の意識調査すら行わないという、そういう態度では、住民軽視だ!と言われても当然だと思います。


議長

 河本議員に申し上げます発言時間の制限を超えておりますので、注意してください。


河本

 住民の意思を反映させる行政を行っていただきたいと最後に申し上げまして、私の質問を終わります。

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美浜町議会(2015・6)一般質問・河本猛 美浜町議会議員 河本 猛(こうもと たけし)/BIGLOBEウェブリブログ
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