美浜町議会議員 河本 猛(こうもと たけし)

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zoom RSS 美浜町 原特委員会 基準地震動について関電と規制庁が説明

<<   作成日時 : 2015/07/11 13:06   >>

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 7月10日、美浜町議会原子力発電所特別委員会で、震源の深さ・基準地震動の値で異なった見解を示す関西電力と原子力規制庁からそれぞれ説明を受けました。
 関西電力は、基準地震動の策定にいたる手順、地下構造モデル策定の調査例、大飯・高浜原発(断層上端深さ3キロ)と美浜原発を比較して、美浜原発の断層上端深さを4キロに設定したとする資料を出して説明しました。
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 私は、事業者が出す資料だけでは信憑性が持てないので、学者などの有識者の見解を知りたいと質問すると、現在、規制委員会の審査を受けており、規制員会の理解が得られるように関西電力として説明を行っているところだといいます。

 これまでも関西電力は、議会に震源の深さは4キロの対策で十分であるとの説明をしてきましたが、規制委員会は大飯・高浜と同じ3キロで対策を行うように求めています。
 原発の再稼働にかかわらず、原発が存在している限り安全対策は新規制基準以上の対策を行うべきであり、4キロの対策で十分であるとの関西電力の主張は、規制委員会からの指摘にすら従わないのですから、これ以上の安全対策は望みようがなく、期待すら持てません。

 原特委員会では関西電力の説明だけで、4キロの対策で十分であると納得されている方が多いように思います。これから審査会合が進み、関西電力が規制委員会の指摘を受けて震源の深さを4キロから3キロへと変更するという状況になった場合、「関西電力の主張が受け入れられず残念である」とか、「規制委員会の指摘に従った」というような単純な説明では不十分だと私は考えています。
 安全対策への認識の甘さと、4キロの設定には誤りがあったことを明確に説明してもらわなければ、議会は納得できないと思います。(簡単に納得しているようでは議員としての資質が疑われてしまいます。)

 また、震源の深さを4キロから3キロにし、「基準地震動を引き上げた場合の対策費はいくらぐらいかかると見ているのか」という質問がありました。関西電力は、仮定の話であるし、算定もしていないので申し上げられないと答弁していました。

 私は、仮定の話でも大飯・高浜と比較すれば、おおよその数字(金額)は出てくると思います。安易なことが言えないのも基準地震動の対策費が明確になれば、「特別点検」などの対策費を加算して、費用対効果が得られないことが明確になる可能性があるからだと思います。

 美浜原発3号機の定格電気出力は82.6万kWしかありません。事故のリスクが高まる老朽化原発の運転延長に必要な「特別点検」の対策費と合わせて数千億円かかるとすると最大で20年延長できたとしても、その後の廃炉も見据えれば採算など取れません。

 危険な原発を動かして電気料金まで上がるようでは住民の理解は得られませんし(実際、原発を稼働したとしても電気料金は上がるんですが)、無駄な対策費を投じたくないのは一般企業のように関西電力も同じだと思います(広範囲の住民の生存権にかかわる原発事業者が一般企業と同様の認識では困りますが)。

 私は廃炉を決断するべきだと考えます。同じ金額を使うなら、未来に大きな負担を残し、処理方法もない放射性廃棄物を出す原発をやめて、「再生可能エネルギー」による発電所や新型火力発電所による未来のことを考えた発電方法に変えるべきです。

 最後に要望として、震源の深さを4キロから3キロにして基準地震動を引き上げた場合の対策費について、しっかり算定をして数字(金額)を出すよう求めました。


 続いて、原子力規制庁から福井県内原子力発電所新規制基準適合審査等の状況について説明を受けました。美浜原発3号機は、地下構造モデルの評価について、審査を実施中であること、また、7月1日、原子力規制委員会の田中俊一委員長が、運転開始から約40年を迎え、20年の延長を検討している老朽原発・関西電力美浜原発3号機について、耐震設計の基本となる地震想定(基準地震動)が8月末までに大筋で確定しなければ、来年11月の期限までに認可が下りなくなる可能性を示唆したとされる議事録の抜粋を提示し、これについて説明を行いました。

 原特委員会では、田中委員長が8月末で審査を打ち切ると示唆したところに疑問を持っているようで、規制委員会がいたずらに審査や会合を引き伸ばし、関西電力の主張を全く理解していないかのような意見が相次ぎました。

 意見を聞いていると、関西電力は原子力の専門家集団であり、規制委員会は専門家ではなく行政職員と見ているように聞こえてしまいました。関西電力は震源の深さが4キロでも十分に安全対策が取れているという根拠を示しているのに対して、規制委員会のような役人たちは、何の根拠もなく「大飯・高浜と同等に3キロにしろ」と言っているだけで、関西電力の主張を全く理解できていないというのです。
 他には、「期限(8月末)を区切らず間に合うように早く審査を行え!」とか、規制委員会はすでに美浜原発3号機の廃炉を決定しているのではないか?廃炉を決定している規制委員会が「いたずらに審査期間を延ばしているだけにしか見えない」という意見もありました。

 規制庁は、現在、事業者から出された資料に信憑性があるかどうかの検証をしっかり行っている段階で、最終的には国民全体に理解が得られる説明ができるようにするために、事業者から出された資料について厳格に審査しなければならないと考えていると述べ、美浜原発だけを特別に審査を早めるとか意図的に遅らせているわけではなく、他の原発の審査も15ヵ月ぐらいの期間がかかっているので、基準地震動が決定されてから15ヵ月程度の期間は確保しておきたいとの考えを示しました。

 私は、事業者が出す資料だけを見て、「はい了承しました。」という事はできない。規制委員会も関西電力も専門家と専門家の議論を重ねているのが審査会合であり、それに比べて、原発立地自治体は原子力の交付金・補助金に依存しているので政治的判断はどうしても甘くなる。規制委員会も様々な専門家で構成されており、原子力、地震、地質などの幅広い学者の意見を反映して事業者に対して厳しい審査を行ってほしい。期限が迫っているからといって、審査や確認を甘くしたり、短縮したのでは規制の役割を果たさない。「政治的な圧力に屈することなく審査は厳格に行い、法的な期限までに審査が終わらないのであれば即廃炉にするべきだ」と意見を述べました。

 また、規制委員会の専門家チームが美浜原発3号機の下に存在する4つの断層について”活断層ではない可能性が高い“とする評価書案をまとめたことについて、”活断層ではない可能性が高い“という言葉がひとり歩きして、「可能性が高い」という所にとどまらず、「活断層ではない」という認識になっている。規制委員会が”活断層ではない可能性が高い“と判断した根拠もまったくわからない。
 規制委員会は、法的に来年の11月までに認可が下りないと美浜原発3号機は再稼働ができないから、再稼働ありきで結論を急ぎすぎたのではないか。この報告書案に学者や専門家から異論などの意見は出ていないか?出ていたらその内容を教えてほしいと質問しましたが、規制庁は、評価書案をまとめたというところで結論はまだ出ていない。今、学者・専門家の意見を聴取している段階であり、結論はそれからになるので、今、どのような意見が出ているかということについては申し上げられない、という回答にとどまりました。

 私は、関西電力と規制庁の説明を聞いて、関西電力は震源の深さを4キロに設定した主張を曲げないと思います。一方で、規制委員会は総合的な安全対策の主張を加えると思います。そもそも震源の深さを3キロに設定した基準地震動での安全対策すら行わない原子力事業者に対して、40年を超える運転延長を認めるはずがありません。

 美浜町は、いつまでも未来の無い原発にしがみつくことをやめて、原発ゼロの美浜町という現実を受け止め、すべての原発が廃炉となることを想定した自治体運営が必要です。
 その場合でも、高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設などの原子力産業で、交付金や補助金を得ようとする考え方では、結局、原子力依存からの脱却は望めません(活断層や破砕帯が集中する地域での中間貯蔵施設など常識では考えられません)。
 原子力に美浜町の発展をゆだねるのではなく、今こそ美浜町本来の郷土の力・魅力を活かした自治体運営が必要です。

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